1月に行われたテニスのグランドスラムである全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード)。2015年シーズンが始まってすぐに行われるこの四大大会で、起こった出来事を振り返る。
上位シードが順当に勝ち上がる中、まさかの波乱が起きた。それは
R・フェデラー(スイス)の3回戦敗退。
A・セッピ(イタリア)と対戦したフェデラーは第1セットから苦戦し、2セットダウンの崖っぷちに立たされる。第3セットは取り返すも、第4セットでは最後セッピにパッシングショットを決められ、3回戦で姿を消した。
両者はこの試合が11度目の対戦で、フェデラーはこの時初めてセッピに敗戦を喫した。また、フェデラーが全豪オープン3回戦で敗退したのは2001年以来14年ぶりのことだった。
今季開幕戦のブリスベン国際男子では、見事な優勝を飾ると同時にキャリア1,000勝の快挙を達成するなどで全豪オープンへ臨んでいた。この敗戦には、かなりショックを受けていた様子。
更に
R・ナダル(スペイン)は準々決勝で
T・ベルディヒ(チェコ共和国)にストレートで敗れた。第3セットから巻き返してはいたものの、ベルディヒの勢いを止めることが出来ず、BIG4の内2選手が姿を消した。
一方、フェデラーに勝利してベスト16へ駒を進めたセッピは、当時19歳の
N・キリオス(オーストラリア)と4回戦で対戦。キリオスは昨年のウィンブルドン4回戦で当時世界ランク1位のナダルを破りベスト8進出を果たしたオーストラリア期待のルーキー。
この試合、第1セットからセッピに主導権を握られたキリオスは2セットダウンに追い込まれるも、第3セットから調子を上げた。最後はファイナルセットでセッピのバックハンドがアウトし、大逆転勝利で大会初の8強入りを果たした。
勝利の瞬間、キリオスはコートに仰向けに倒れ、両手で顔を覆い喜びに浸っていた。また、会場に足を運んだ観客はスタンディングオベーションで拍手を送り、キリオスを祝福した。
そして全豪オープンを制したのは、やはり王者
N・ジョコビッチ(セルビア)だった。決勝戦で
A・マレー(英国)とのBIG4対決をジョコビッチは7-6 (7-5), 6-7 (4-7), 6-3, 6-0で制した。この結果、同大会2年ぶりの優勝、更にオープン化以降では最多5度目のタイトル獲得となった。
ジョコビッチが優勝トロフィーを手にし、幕を閉じた全豪オープン。2016年は
錦織圭(日本)のグランドスラム初制覇にも期待が寄せられる。
第3弾は錦織が3連覇を成し遂げたメンフィス・オープンについて、12月12日配信予定。
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