31日から始まるテニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)では、「日本のエース
錦織圭(日本)の四大大会初優勝なるか」「女王
S・ウィリアムズ(アメリカ)の年間グランドスラム達成への期待」「BIG4の対決」など、様々な視点から注目が集まっている。
>>全米オープン対戦表<<その他で、全米オープンをより楽しむための見どころを紹介。
【フェデラーの新しいリターン】
R・フェデラー(スイス)は先週出場したシンシナティ・マスターズの大会中に、ハーフボレーのようなブロックリターンをしてネットへつめるプレーを多用していた。全米オープンでもそのプレーをどれほど見せるかに興味が注がれている。
フェデラーは「常に色々ミックスしてプレーしようと思っている。そうすることで、きっと対戦相手はやりずらさを感じてくれると思う。」と語っていた。
【問題児キリオスとワウリンカ】
第3シードの
A・マレー(英国)が1回戦で対戦する相手が
N・キリオス(オーストラリア)。
20歳のキリオスは、最近良からぬ理由でメディアの注目を集めている。8月に行われたモントリオール・マスターズの試合中に、対戦相手の
S・ワウリンカ(スイス)に対して放った発言をコートサイドのマイクが拾っていた。それは、キリオスの同胞である
T・コキナキス(オーストラリア)がワウリンカのガールフレンドと関係を持ったというものだった。
キリオスはそのことから、ATPより罰金が科された。さらに半年間の監察期間が言い渡されている。その期間にまた暴言を吐くようなことがあれば、更なる罰金と28日間の出場停止処分となる。キリオスもワウリンカもこの事件から早く解放されたいと願っている。
第5シードのワウリンカとキリオスは同じボトムハーフに位置しており、もし両者が勝ち上がった場合、準々決勝で顔を合わせる。
【元世界7位フィッシュの引退】
元トップ10選手だった32歳の
M・フィッシュ(アメリカ)は、2012年の全米オープンで棄権を強いられることとなった病気にこの数年苦しめられており、今年の全米オープンをテニス人生最後の大会にすると明かしている。
フィッシュの引退表明に対し、フェデラーやマレーなど共に戦ってきた仲間達から引退を惜しむ声が寄せられた。
フィッシュの1回戦の相手は、世界ランク102位のM・チェッキナト。チェッキナトはこの全米オープンがグランドスラムのデビュー戦であり、ATPツアー・レベルではこれまで0勝6敗とまだ勝利を飾っていない。
【シャラポワのチャンスは?】
2006年の全米オープン優勝を含め、5度のグランドスラム優勝を持つ
M・シャラポワ(ロシア)だが、今年はその体調が疑問視されている。シャラポワは7月に行われたウィンブルドンの準決勝でセリーナに敗れて以来、公式戦の舞台に立っていない。右足の怪我を理由に大会を欠場している。
シャラポワは「自分が抱えているであろうちょっとした問題を乗り越えられる能力を信じる必要がある。常に100パーセントであるアスリートなんていないと思う。」と、自身の見解を述べていた。
第3シードとして出場しているシャラポワは、1回戦で
D・ガブリロワ(ロシア)と対戦。シード勢が勝ち上がった場合、準々決勝で
A・イバノビッチ(セルビア)、準決勝でセリーナと激突する組み合わせとなっている。
【大会会場、移動式屋根の工事】
大会のメインスタジアムであるアーサー・アッシュ・スタジアムでは、雨による中断をあと1年我慢してもらわなければならない。しかし、太陽の光からは一部免れるようになった。移動式屋根を支える枠組みは既に組み立てられているため、観客席の上段は太陽光が遮られる。これまでその場所は晴天になると熱波が注がれていた。
工事が完了するのは2016年の全米オープンとされている。そして、これまでの2台の大型スクリーンに代わって新たに4台のスクリーンも設置される予定となっている。
(STATS - AP)
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