1980年代から1990年代に未成年者に行われた性的暴行に対しての有罪判決へ控訴する意向である元プロテニス選手のB・ヒューイット氏(南アフリカ)に対して、南アフリカの裁判官は火曜日、更なる猶予を与える事を決めた。
1970年代に男子ダブルスで活躍したヒューイット氏は、月曜日に6年間の禁固刑を言い渡されたが、6月19日に行われる聴講会まで自宅待機しながら控訴するか考える時間を与えられたと、バート・バム裁判官が語った。
バム裁判官によると、この延期はヒューイット氏の新しい弁護士であるヨハン・エンゲルブレヒト氏がこの事案を再調査する事を認めての事だと述べた。
ヒューイット氏の弁護団はこの事案を南アフリカ最高裁で聴講してもらいたいと願っており、バム裁判官が彼等の申し入れを拒否した場合に最高裁判官に委ねたいと考えていると語るのはヒューイット氏の弁護団の1人であるオルウィン・グリーブナウ弁護士。
オーストラリア出身で現在75歳のヒューイット氏は、全ての容疑に対して否認している。裁判官の定めた所によると、療養のために南アフリカの東ケープ州にある小さいシトラス農場へ行く時だけ自宅を出る事が出来る。
ヒューイット氏の告訴人の1人であるテレサ・トルケンは、弁護団が判決を遅らせる作戦に出ていると確信している。
「6年間の禁固刑については、とても満足しているますが、彼がそれをしっかり果たすのでしょうか。」と、トルケンは疑問に思っている。現在ニュージーランドに住んでいる彼女は、今後のこの裁判の手続きのためにまた南アフリカへ訪れる事はないと語る。
「もうこの事についてはうんざりしています。彼はその責任をとるべきで、それで終止符を打ってもらいたい。」と語るのは、2011年12月にヒューイット氏への婦女暴行の罪を訴えたスエレン・シーハン。
AP通信は通常、性的暴行を受けた被害者を公表する事はないが、シーハンとトルケンは名前を公にする事を承認していた。ヒューイット氏の第3の被害者は実名の公表は伏せて欲しいとの申し入れがあった。
南アフリカはレイプや性的暴行の罪に対して時効は定めていない。性的暴行の罪は時効を定めないものの、20年以内の禁固刑が課されると国家検察当局のスポークスマンであるヴァレクハヤ・モグブホズィ氏が語っていた。
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