1970年代にダブルスで男子ツアーで活躍し、1977年8月にダブルス・ランキングで自己最高位の4位を記録したB・ヒューイット氏(南アフリカ)に、性的暴行の罪で6年間の禁固刑が地元南アフリカの裁判所から月曜日に下された。
バート・バム裁判官は、2度の未成年者へのレイプ事案に関して8年間の禁固刑を言い渡していたが、そのうち2年間は執行猶予とされた。また、3度目の性的暴行容疑についても、2年間の禁固刑を言い渡していた。
それらの3つの処罰を一度に課す結果、現在75歳のヒューイット氏には6年間の禁固刑を下したとバム裁判官は語った。
南アフリカでの重大犯罪の多発と性的被害が増加している現状も考慮せざるを得ないと、南アフリカの首都であるプレトリアの裁判所で裁判官が述べていた。特に性的被害者が未成年者であった場合は、加害者には終身刑が言い渡されていたと裁判官は加えていた。
オーストラリアで生まれ南アフリカへ移住したヒューイット氏は、1963年から1979年にかけて、全てのグランドスラムでダブルスとミックスダブルスで15度の優勝経験を持っていた。
国際テニス殿堂入りを果たしていたヒューイット氏だったが、この事件の捜査が始まってから、無期限にその称号は剥奪された。
ヒューイット氏の年齢も考慮されたが、1980年代から1990年代に行われていたこの性的犯罪の被害者も当時は未成年であった事も同時に考慮されたと裁判官は語った。南アフリカはレイプ事件に関しては、時効を定めてはいない。
「未成年者への性的犯罪者に対しては、その年齢や疾患、精神状態などで処罰を免れるような事はあってはならない。」と語るのはバム裁判官。
同時に裁判官はヒューイット氏へ、地方自治体で行われている性的被害をなくすためのキャンペーンに役立つために8,500ドル(約100万円)の支払いも命じている。
裁判官が判決を下す前にヒューイット氏は、体調不良であると証言していた。心臓発作を持ち、両膝を人工膝にした事で左足を右足の前へ踏み出す事が出来ないなど、テリー・プライス弁護士が公判で語っていた。
裁判官はヒューイット氏の弁護人が控訴するか決断するために、もう1日だけ猶予を与えた。弁護団はこの有罪判決に対して控訴するつもりでいると語っていた。
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