準Vマレー「恥じる事ではない」

テニスのグランドスラム、全豪オープン（オーストラリア/メルボルン、ハード、賞金総額17,748,600ドル）は１日、男子シングルス決勝が行われ、第６シードのＡ・マレー（英国）は第１シードのＮ・ジョコビッチ（セルビア）に6-7 (5-7), 7-6 (7-4), 3-6, 0-6で敗れ、今回が同大会４度目の決勝進出となるも、初のタイトル獲得とはならなかった。

《マレー「来年は違う結果に」》

同大会２０１０年の決勝はＲ・フェデラー（スイス）に、そして２０１１年と２０１３年もジョコビッチの前に敗退していた。

マレーは試合が終わるとベンチに座り呆然としながら表彰式が始まるのを待っていた。そしてその表彰式では、またしても優勝トロフィーではなく準優勝プレートを手にする事となった。

マレーは「この大会がこれまでのグランドスラムで最も安定したプレーが出来た大会だった。それでも優勝には至らなかったが、ここで受けた多くの声援は素晴らしいものだった。また来年も戻って来て、決勝戦ではもう少し違う結果を期待したいね。」と語り、観客から大きな拍手を受けていた。

そして自分にも勝てるチャンスがあったと感じていたマレーは「明らかに最初の３セットでは自分にもチャンスがあった。第４セットは彼（ジョコビッチ）に全て持って行かれてしまった。ベースラインからのリターンも最高だった。」と試合を振り返っていた。

そして「１度ブレークに成功したらどんどんリラックスして自分が対応出来ないようなショットを打とうと攻めて来たんだ。彼はここで５度目の優勝を果たした。そんな彼に勝てなかった事はそんな恥じる事ではないと感じている。」と敗戦ながらも、自身のプレーに誇りを持っていた。

第３セットでジョコビッチは、足に問題が生じたような素振りを見せていた。その事でマレーは集中を切らす要因にもなっていた。

「第２セットの終わりと第３セットの始めでちょっと危険な時間があったんだ。立て直すのに時間が必要だった。体が弱って来ているのを感じていたが、トレーナーを呼ぶ事は出来なかった。なぜなら明らかな原因が分からなかったから。」とジョコビッチはその時の状況を説明していた。

ジョコビッチに敗れたマレーだが、２日付けに発表された世界ランキングでは、錦織圭（日本）、昨年覇者のＳ・ワウリンカ（スイス）を抜いて４位に浮上した。マレーが優勝していた場合は、さらにＲ・ナダル（スペイン）を抜いて３位に浮上していたが、それは次回に持ち越しとなった。