今週行われている男子テニスツアーのBNPパリバ・マスターズ(フランス/パリ、ハード、賞金総額約345万ユーロ/優勝賞金約57万ユーロ)に第1シードで出場する世界ランク1位の
N・ジョコビッチ(セルビア)は、年間最終ランキング1位を狙う。
世界ランク1位にいるジョコビッチだが、今後の成績いかんではその座を同ランク2位で33歳の
R・フェデラー(スイス)に明け渡す可能性もある。
現在のランキング・ポイントでは、ジョコビッチが2,230ポイントのリードをフェデラーから奪っているが、ジョコビッチは昨年今大会と男子ツアー最終戦の2大会で優勝しており、その獲得ポイントは2,500ポイントのため、優勝する以外はポイントを失ってしまう。
一方のフェデラーは、いずれの大会もベスト4で敗退していたために、それ以上の成績を収めるとポイントが加算される計算になるため、両者の結果次第では今季最後のランキングでの1位の座は、どちらになるか分からない状態にある。
「正直なところ、今感じている事を素直に言えば、先週父親になった事で既に世界の頂点にいる気分なんだ。自分にとってはあの瞬間が最も大切な瞬間だった。」と、父親になった喜びを表しているジョコビッチは、これまで2011年と2012年のシーズンを世界ランク1位で終えている。
それでもジョコビッチは「もちろん、フェデラーにとっても自分にとってもシーズンを1位で終えるのために戦ってきたし、それは大きな目標なんだ。」と、1位への強い思いも加えていた。
先週地元スイスで行われたスイス・インドアで同大会6度目の優勝を飾ったフェデラーは、もし今季を1位で終えると自身6回目となり、
P・サンプラス(アメリカ)に並び歴代1位となる。
ジョコビッチはそんなフェデラーに対して「今年の彼はまた強くなった。グランドスラムでも優勝を争い、そしてこうして今は世界ランク1位の座も争っている。また彼にその座を脅かされるとは思っていなかった。」と、その強さに驚いていた。
昨年のフェデラーは腰に故障を抱え、不本意なシーズンを送っていた。優勝も1度だけと、10年以上ぶりの最悪なシーズンと言っても過言ではなく、フェデラー時代の終わりとも言われていた。
「彼にとって年齢は問題ではないようだ。」とジョコビッチ。「実際、今年の彼はまた絶頂期に近いテニスを見せていたんだ。」
そうフェデラーを評するジョコビッチは、今季はここまで5大会で優勝を飾り、これはフェデラーと同じ優勝回数になる。両者は今週は決勝戦でしか顔を合わせる事はない。今季の両者の対戦成績はフェデラーの3勝2敗で、通算でも19勝17敗とフェデラーがリードしている。
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