テニスのグランドスラムであるウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝)は4日、男子シングルス準決勝が行われ、第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)が第11シードの
G・ディミトロフ(ブルガリア)を6-4, 3-6, 7-6 (7-2), 7-6 (9-7)で下し、大会3度目の決勝進出を決めた。そして、ウィンブルドン3年ぶりの優勝に王手となった。
両者は今回が5度目の対戦となり、ジョコビッチはディミトロフとの対戦成績を4勝1敗とさらにリードを広げた。
ジョコビッチとディミトロフの試合は、大会が行われているイギリス・ロンドンの風が吹く中、雲ひとつないセンターコートで行われた。
第1セットでは、ジョコビッチが先に第5ゲームでブレークに成功した。完璧なサービスゲームを展開したジョコビッチはこのセット、ゲームカウント6-4で先取した。
第2セット、第3ゲームでジョコビッチが先にブレークに成功するも、ディミトロフの積極的なプレーと勢いのあるテニスで、この試合初めて第6・第8ゲームでブレークを許し、ゲームカウント6-3で追いつかれる。
第3セット、両者ショートボールに倒れながら飛びつき、1球に対する執念を見せた。タイブレークにもつれたが、先にミニブレークに成功したジョコビッチがタイブレークを7-2でこのセットを取った。
第4セット、両者1ブレークアップのまま第3セットに引き続き2度目のタイブレークへ。タイブレークを3-6とディミトロフに3本のセットポイントを許してしまうも、第1シードの意地を見せたジョコビッチがそれをしのぎ、9-7の逆転でこのタイブレークを制して、好調のディミトロフを振り切った。
ジョコビッチは決勝で、第4シードの
R・フェデラー(スイス)と第8シードの
M・ラオニチ(カナダ)の勝者と対戦する。
ジョコビッチは過去同大会で2010年はベスト4、2011年は優勝、2012年はベスト4、2013年は準優勝となっている。2011年は決勝で
R・ナダル(スペイン)を下して大会初優勝を飾っており、昨年は2度目の優勝を狙うも決勝で
A・マレー(英国)に敗れて準優勝に終わっていた。
一方、敗れたディミトロフは、準々決勝で昨年覇者のマレーを下し、今回グランドスラム初のベスト4入りを決めた。準々決勝には、ディミトロフのガールフレンドである
M・シャラポワ(ロシア)が応援にかけつけていたが、ジョコビッチを前に姿を消すこととなった。
《マレー下した記事はこちら》また、ウィンブルドンの前哨戦であるAEGON選手権決勝、
F・ロペス(スペイン)を下して芝コートで初のタイトル獲得を果たしており、今大会には自信をつけて臨んできていた。
現在世界ランク13位のディミトロフだが、今回のウィンブルドンの活躍により、大会後に発表される世界ランキングは念願のトップ10入りが確定している。
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