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テニスのグランドスラムである全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー)は27日、男子シングルス1回戦が行われ、第7シードのA・マレー(英国)がA・ゴルベフ(カザフスタン)を6-1, 6-4, 3-6, 6-3で退け、2年ぶりの勝利を飾った。
昨年の全仏オープンを腰の怪我を理由に欠場していたマレーは、コーチとしてグランドスラム2度の優勝へ導いたI・レンドル(アメリカ)氏と今年3月に関係を終了させ、現在は新たなコーチを探している。
《マレーがレンドルとの関係に終止符》
この日の試合後、かつてはマジシャンの異名を取るほどのテクニックを誇ったF・サントロ(フランス)氏がコート上でのインタビューに現れ、次のコーチについてサントロ氏はその候補者のリストを用意しているとマレーに語りかけた。
マレーは「あなたもその一人ですか?」と尋ねるとサントロ氏は「僕の名刺が欲しいかい?ほら、あげるよ。」と自身の名刺を差し出し、会場から笑いが沸き上がる一幕もあった。
マレーはレンドル氏の元、2012年の全米オープンでこれまでなかなか獲得出来なかったグランドスラムでの初優勝を飾り、昨年のウィンブルドンでは1936年のフレッド・ペリー氏以来となる、悲願の地元イギリス人チャンピオンとなっていた。
《マレー、悲願の優勝の記事はこちら》
この全仏オープンでマレーは、2011年のベスト4進出が最高成績で、最後に出場した2012年はベスト8入りを果たしていた。
マレーは2回戦でM・マトセビッチ(オーストラリア)と対戦する。マトセビッチはこの日、D・ブラウン(ジャマイカ)を7-6 (7-5), 6-4, 6-7 (1-7), 7-5で振り切り初戦突破を決めていた。28歳のマトセビッチは、グランドスラム挑戦13回目にして初めて勝利を飾っていた。
マレーは「試合が終わった時に見たよ。」と次の対戦相手をすでに知っていた。「彼はこれまで11回とか12回とか勝利をあげれなかったはず。でも彼はとても上手くボールを打つ選手なんだ。これまでもツアーでは良い勝利も飾ってはいたけど、ちょっと好不調の波があった。」とマトセビッチについてコメントしていた。
マトセビッチは今大会はこれが2度目の挑戦での白星だったが、地元での全豪オープンでは5回、ウィンブルドンと全米オープンではいずれも3回の挑戦も勝利には結びつかなかった。
「ある時はとても自信を無くしてしまったりもしたんだ。」とマトセビッチ。「ドロー運にも恵まれなかったり。そしてチャンスがあった時でも、それを生かし切ることも出来なかった。でも今日はそれが出来て、本当に嬉しい。」とこの日の勝利を素直に喜んでいた。
マレーはマトセビッチの事を「とても面白い性格をしているのは確かさ。」と、マトセビッチが常に人を笑わせてくれる選手だと語る。
そしてマトセビッチは、その奔放な性格から“狂った犬”と言うニックネームを持っている。
マレーは「時々彼と一緒に時間を過ごす事があるんだ。そのニックネームは、まさに彼にぴったりだと思うよ。」とマトセビッチとプライベートでも交流があることを明かしていた。
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