男子テニスで日本のエースである
錦織圭(日本)は今年、世界ランキングで大きな活躍をみせた。それは、世界トップ10入りまであと1つと迫る11位を記録した。
2008年のデルレイビーチ国際テニス選手権でツアー初優勝を飾った錦織は、同年の4月に日本男子としては
松岡修造(日本)以来のトップ100入りを果たす。
その後は右肘の疲労骨折により順位を大きく落とすも、2010年に復帰した錦織は下部大会であるチャレンジャー大会で優勝を飾り、徐々に世界ランキングを回復させる。
そして、2011年10月には松岡修造の日本人最高ランクである46位を超え、同シーズンを25位で終えた。
翌年の全豪オープンではグランドスラムで初となるベスト8へ進出。グランドスラムでは1995年の松岡修造以来17年ぶりの8強入りとなった。さらに楽天ジャパン・オープンではツアー2勝目を飾る。
2013年に入ると錦織の勢いは止まらず、アメリカ国際インドアテニス選手権でツアー3度目のタイトルを獲得。5月のムチュア・マドリッド・オープン男子では元世界ランク1位でグランドスラムでは歴代最多17度の優勝を誇る
R・フェデラー(スイス)にフルセットで勝利する大金星をあげた。
全仏オープンでは4回戦でクレーキング
R・ナダル(スペイン)に完敗を喫すも、日本男子として1938年の中野文照以来75年ぶりの4回戦進出を果たした。大会後に発表された世界ランキングで13位を記録、その後は自己最高となる11位を記録した。
しかし、ウィンブルドンから錦織に試練が襲いかかる。ウィンブルドン3回戦で
A・セッピ(イタリア)に逆転で敗れ、得意とするハードコートシーズンで好成績を残す事が出来ず、世界トップ10入りを逃した。全米オープンではグランドスラムで2年ぶりとなる初戦敗退となった。
今シーズン最後の大会となったBNPパリバ・マスターズではトップ10の
JW・ツォンガ(フランス)を大接戦の末に下すなどで2014年につながる戦いをみせた。今年17位で終え、2014年には世界トップ10入りの期待が大きくかかる。
今季について錦織は、以前に「今年は最高ランクでもある11位に入れたり、トップ10も目指せるところにきた。また、トップ選手に勝ったり、目標とするフェデラーに勝てたり、大きな収穫もあった。」と、話した。
「来年はもっと上を目指せるように準備する。この数年以内にトップ10入りを1番の目標としてやっていく事は確か。グランドスラムではベスト8・ベスト4に入っていける選手になれるよう努力したいと思います。」
錦織の2014年シーズンは、12月29日から開幕するブリスベン国際男子からスタートする。同大会にはフェデラーら強豪が出場する予定となっている。
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