男子テニスツアーのBNPパリバ・マスターズ(フランス/パリ、ハード)に第1シードでエントリーしている世界ランク1位の
R・ナダル(スペイン)は、今月序盤に行われた上海ロレックス・マスターズ準決勝敗退後は故郷で約2週間の休養をとっており、最高の形でシーズンを締めくくるべく、来週行われるATPワールドツアー・ファイナル含む残り2大会への思いを語った。
昨年は膝の怪我で出場出来なかったATPワールドツアー・ファイナルだが、開催地がロンドンへ移った2009年は予選全敗で敗退。2010年は準優勝を飾ったが、2011年も予選ラウンドロビンを1勝2敗とし予選敗退を喫するなど、ロンドンでの最終戦では好成績を残せていない。
「シーズンの最後の大会は、とても大切。最終戦のロンドンでは、良いプレーをするチャンスがなかった。2010年に出場した時は良いプレーが出来たけど、それ以外は酷かった。だから、それを一変したい。」と、今季最後の大会へ向けての意気込みを語った。
そして「これまでもシーズン終盤の今の時期はモチベーションは高かったけど、それを上手く活かす事が出来なかった。今年はそんな状況を変えたいし、最終戦を良い形で迎えられるように、今大会でも良いプレーをしたい。」と、今週の大会で弾みをつけたいと話した。
今季ナダルは、長い怪我でのツアー離脱から2月に復帰。その後は全仏オープンと全米オープンを含む10大会での優勝を飾り、再び世界ランク1位への返り咲きにも成功した。
そんなシーズンを振り返ったナダルは「何が嬉しいかと言うと、健康を感じて、良いプレーが出来ている事を実感しながら、誰にだって負けるかもしれないとか勝てるかもしれないと感じながら、毎日コートに立っていた事。」と、コートに立って試合に臨んでいる自身の姿に喜びを感じていた事を明かした。
「ほとんどの大会でそんな気持ちだった。そして、思っていた以上の事が出来た。今週の大会と来週の最終戦で良い形でシーズンを終えたい。それに加えて、世界1位でシーズンを終われたら最高だね。もしそうではなくても、最高のシーズンの1つだったという事実には疑いもない。」
「シーズンを通して、今までで最もテニスをエンジョイしたシーズンだと言えるだろう。昨年の苦しいシーズンを考えると、とても感無量だった試合がいくつもあった。その全ては、復帰した8カ月前には想像もしなかった事。そう考えたら、リラックスしてプレッシャーもなくプレーが出来る。」
2009年以来4度目の出場となる現在開催中のBNPパリバ・マスターズ。シード選手は1回戦が免除されているため2回戦から登場するナダルは、
D・ツルスノフ(ロシア)を6-4, 6-4のストレートで下した
M・グラノジェルス(スペイン)と対戦する。
「またこうしてパリに戻って来れて興奮している。」と語るナダルは、同じパリで行われる全仏オープンでは史上最多となる8度の優勝を誇る。
「パリは自分にとって特別な街。世界でも最も特別な街。そして、今週の大会も最高の大会。過去4年間は色々な理由で出場が出来なかったから、こうして今年は出場出来てとても嬉しいし、気持ちが高まっている。」と、今大会への思いを語っていた。
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