今季獲得ポイントの上位8選手しか出場権が与えられないATPワールド・ツアー・ファイナルへ向けてのポイントレースで現在第9位にいる
JW・ツォンガ(フランス)は、最終戦への出場権獲得の熾烈な争いの渦中にいる。そのツォンガが、現在トップ100に14人もの選手を誇るテニス王国スペインに対する環境をフランスも見習うべきだと感じている。
「我々フランスも、しばらくの間デビスカップで優勝がなかったり、トップ5に1人もいない現状を打破するために、あらゆる点で改善すべきだ。」
「スペインの選手達がしているように、ともに練習やトレーニングをする必要があると思う。」とツォンガは、過去10年間にデビスカップで4度の優勝と2度の準優勝を飾り、トップ5には
R・ナダル(スペイン)と
D・フェレール(スペイン)を要するスペインの練習スタイルについて話した。
「そうなるまでには、まだ時間が必要だとは思う。でも今は、フランス人選手がみんな一緒に練習をする必要があると思う。トップ選手になるためにお互いが切磋琢磨して、お互いのモチベーションを高める必要がある。」と、ともに練習をする事でお互いへの好影響があると感じていた。
「スペイン人選手は、食事だって一緒にとり、テニスについての話し合いもしている。そうしている事でスペイン人選手達の間で、テニスに対する情熱が沸いてきている。我々フランス人もみんな親しい間柄だけど、もっとそうするべきだ。」と、スペイン人選手達の交流の深さを語った。
フランスもトップ100には12名を有するテニス強豪国ではあるものの、トップ5には1人もいない。そして、今の現役選手ではツォンガが2008年の全豪オープンで準優勝を飾っており、唯一グランドスラムのシングルスでの決勝の舞台に立った選手。
そのツォンガ自身も他のフランス人選手も決勝進出を果たしたり優勝する実力があると信じている。
「我々フランス人も、グランドスラムで優勝出来る能力を持っていると感じている。でも、まだ足りない。もっとやらなければならないんだ。準決勝くらいにいける選手はいる。しかし、もうちょっと何かが必要だと思う。」と語るツォンガ。
ツアーを回っている中で、スペイン人選手達の結束の深さを目の当たりにしたツォンガはスペイン選手の現状を見て、そこに強さの秘密があると感じている。
より身近な選手達で練習をしたり共通の時間を過ごす事で、お互いに好影響を与えながら高め合う姿を見たツォンガ。デビスカップでの優勝は2001年から遠ざかっているフランス・テニス界の向上には、更なる結束が必要だと感じている。
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