男子テニス界のトップで活躍する
N・ジョコビッチ(セルビア)が、ドーピング検査に関して新たなルールをITFに求める請願書に署名をした。ジョコビッチは、友人でありデビスカップのチームメートである
V・トロイキ(セルビア)のために行っている。
現在トロイキは、18カ月間の出場停止処分中だが、これは4月のモンテカルロ・マスターズの際にドーピング規定違反(血液検査拒否)を受けそこねたためである。
トロイキ曰く、当時体調が非常に悪く、指定日に検査を受ける事が出来なかったが、ドーピング担当者に次の日に受ければ良いと言われたと主張している。しかし、同担当者はそんなことを言った事はないと話しており、ITFの審査機関は同担当者の言い分を重視している状況。トロイキは来週、スポーツの仲裁裁判所に提訴を行う。
ジョコビッチは報道陣に対して「本件は全く公平な形で取り扱われていない。」と、話した。
「彼(トロイキ)は無実だと思う。彼に何らかの薬物反応があったわけではない。その日、血液検査を受ける事が出来なかっただけ。彼のことは8歳から知っていて、一緒に育ってきた。ベストフレンズの1人。」
「彼が無実である事は疑いがない。この事件が起こった瞬間から、彼をサポートしている。処分が取り消され、プレーを再開出来るようになる事を願っている。罪がないんだから。彼がこの数週間以内にツアーに戻ってきて、デビスカップに一緒に出場出来る事を願っている。僕らはそれを願っている。」
トロイキは、検査を受けられない理由を手紙にして提出すれば、次の日に検査を受ける事が出来ると言われたと主張している。だが、ITFはその主張を認めていない。
ジョコビッチは「ITFは、なぜ彼をまだ出場停止の状態にしているのか理解出来ない。何のためなんだろう?血液検査を受けられなかったから?その日、彼は検査担当者に体調が良くないと伝えていた。『明日、受けてもいいでしょうか?』と尋ね、担当者は『報告書を書けば大丈夫。』と答えている。だから、彼は報告書を書いたんだ。しかし、担当者はロンドンの裁判所で真実を述べなかった。」と、話した。
「担当者は嘘をついている。これはテニスにとって良くない事。また反ドーピング機関にとっても好ましくない。責任あるはずの人たちが、その日に実際に何が起こったか、報告する事が出来ていない。」
請願書では論争がある場合、選手はATPの担当者を部屋に呼ぶ事が出来るようになる事も要請されている。
ジョコビッチは「僕がルール変更の請願書に署名を真っ先にした理由は、人々の意識を啓発をするため。誰が何を言った、誰が誰を信じているのか、についてね。選手にとって公平な形になっていない。第三者や一定のテクノロジー、カメラなどを検査の際に準備すべきだと思う。選手には全く権利がない状況だ。」と、強く話していた。
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