テニスの国別対抗戦デビスカップ ワールドグループ入れ替え戦(プレーオフ)日本対コロンビア戦の大会3日目、シングルス第2試合に登場した
添田豪(日本)が
A・ファリャ(コロンビア)を4-6, 6-4, 6-3, 6-3の逆転で下し、日本は通算3勝2敗でワールドグループ復帰を決めた。
添田豪はファリャに12本のサービスエースを決められ、第1セットを落とす苦しい展開を強いられた。しかし、第2セットから息を吹き返した添田豪は、13度のブレークチャンスから7度のブレークに成功し、2時間53分で勝利した。トータルポイント獲得数は添田豪の130に対し、ファリャは115だった。
監督の植田実氏はワールドグループ復帰を決めて「苦しい戦いでしたが、1人1人が仕事をしてくれた。その中で何度も辛い思いをしてきた添田豪が男になってくれたと思う。」と、話した。
重圧がかかる大舞台を制した添田豪は「2-2で回ってきたら、嫌な思い出しかなかった。待っている時は、本当に辛かった。ただ今日は、今までの経験もあった。とにかく自分のプレーをしようと思い戦った。」と、涙ながらにコメントした。
「観客の力で僕を引き上げてくれた。コロンビアの力もあって、僕もこのようなテニスが出来た。監督・選手ら、素晴らしいサポートだった。とにかく、このようなプレーはデ杯ではないと出来ないと思うし、チームに助けられたのは大きい。」
ワールドグループ復帰については「もう1度ワールドグループにいけた。また皆強くなって、次のデ杯に備えたいと思います。」と添田豪は、今後の意気込みも語った。
大会1日目の第1試合に登場した
錦織圭(日本)はファリャをストレートで破り、幸先の良いスタートを切った。しかし、第2試合では添田豪が
S・ヒラルド(コロンビア)にフルセットの激闘の末に敗れてしまった。
大会2日目は当初予定していた錦織/ 添田豪組から
杉田祐一(日本)/
伊藤竜馬(日本)組に変更するも、
J・S・キャバル(コロンビア)/
R・ファラ(コロンビア)に完敗を喫し、日本は1勝2敗と追い込まれていたが、3日目の第1試合で錦織がヒラルドに完勝した。
そして、添田豪がファリャに逆転勝利を収め、コロンビアに3勝2敗で勝利した日本は、ワールドグループ復帰を果たした。
日本は2011年にワールドグループ・プレーオフでインドに勝利し、ワールドグループ復帰を決めた。しかし、2012年2月に行われたワールドグループ1回戦のクロアチア戦は2-3で敗れ、同年9月にワールドグループ残留をかけたイスラエル戦では2-3で敗れたため、アジア・オセアニアゾーン1部に降格となっていた。
クロアチア戦とイスラエル戦はともに2勝2敗となり、第5試合に出場したのは添田豪だった。
今年、日本は錦織が不在の中、添田豪・伊藤竜馬・杉田祐一・
内山靖崇(日本)・
守屋宏紀(日本)が出場し、アジア・オセアニア・ゾーン1部1回戦でインドネシアに5勝0敗、さらに2回戦では韓国に3勝2敗で勝利を収め、ワールドグループ入れ替え戦(プレーオフ)進出を果たした。
今季、添田豪は全豪オープンで2回戦へ進出。その後は不調に陥り、全仏オープンでは初戦で姿を消した。以降も調子は上がらなかったが、予選から出場したウィンブルドンでは本戦1回戦で勝利し、復活を印象付けた。さらに全米オープンでも予選3試合を勝ち抜き、本戦1回戦で
M・バグダティス(キプロス)と互角の打ち合いを披露した。
一方、添田豪に敗れたファリャはこれまでツアータイトルを獲得しておらず、自己最高ランクは2012年の7月に記録した48位である。29歳のファリャは2010年のウィンブルドン1回戦で、
R・フェデラー(スイス)に対して7-5, 6-4, 4-6, 6-7 (1-7), 0-6で敗れるも大健闘した。
日本とコロンビア戦の組み合わせは、以下の通り。
【大会1日目】
・シングルス第1試合:錦織圭 ○-× A・ファリャ 6-3, 6-4, 6-4
・シングルス第2試合:添田豪 ×-○ S・ヒラルド 4-6, 6-3, 5-7, 6-3, 1-6
【大会2日目】
・ダブルス第1試合:杉田祐一/ 伊藤竜馬 ×-○ J・S・キャバル/ R・ファラ 1-6, 2-6, 1-6
【大会3日目】
・シングルス第1試合:錦織圭 ○-× S・ヒラルド 6-1, 6-2, 6-4
・シングルス第2試合:添田豪 ○-× A・ファリャ 4-6, 6-4, 6-3, 6-3
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