男子テニスツアーのゲリー・ウェバー・オープン(ドイツ/ハーレ、賞金総額77万9,665ユーロ、芝)はシングルス準決勝が行われ、第1シードの
R・フェデラー(スイス)が第3シードの
T・ハース(ドイツ)を3-6, 6-3, 6-4の逆転で下し、決勝に駒を進めた。試合時間は1時間38分だった。両者は昨年の決勝戦でも顔を合わせており、その際はハースが優勝していたが、今回はフェデラーが雪辱を晴らした形となった。
これで両者の対戦成績はフェデラーの11勝3敗となった。フェデラーとハースは、今大会のダブルスでもペアを組んでいたいたが、初戦敗退に終わっていた。
この試合、第1セットを落としたフェデラーは第2セットに入ると調子を上げ、ゲームカウント3-0とリードすると、そのままこのセットを取り返す。
そして、勝敗がかかる第3セット、フェデラーは第2セットの勢いを維持して第3ゲームでブレークに成功、リードを活かして勝利をもぎ取った。
試合後、フェデラーは「勝てて良かったよ。トミー(ハース)は、この大会でいつも調子がいい。昨年も優勝していて、一昨年も絶好調だった。今日はハイレベルなテニスを続ける事が出来てとても嬉しい。」と、感想を述べた。
加えて「第1セットを落としてしまったから、追い込まれていた。第1セットでは、彼(ハース)の方が大切なポイントのほとんどを取っていたと思う。でも、第2・3セットでは逆転し、僕の方が大切なポイントを取れた。僕にとって、大きな質の高い勝利となった。非常にハイレベルな内容の試合になったと思う。」と、フェデラー。
一方、昨年覇者のハースは「とても僅差の試合だった。第2セットの序盤で彼(フェデラー)は、第1セットよりも攻撃的なプレーを仕掛けてきた。素晴らしいショットが何本かあって、序盤でブレークされてしまった。彼のサーブも次第に良くなり、ブレーク出来るチャンスはほとんどなかった。彼が波に乗っている時、特に芝のコートではポイントを取るのが難しくなる。」と、コメント。
31歳のフェデラーは、今シーズンの戦績を25勝7敗としているが、タイトル獲得に至っておらず、今大会では今季初優勝を目指す。決勝戦の相手はノーシードから勝ち上がったM・ヨージニ。準決勝でヨージニは、第2シードの
R・ガスケ(フランス)を6-3, 6-2のストレートで下した。
決勝戦について、フェデラーは「シーズン中に1度は優勝出来たらいいね。なぜなら、それはものすごい自信になるから。それによって、自分が正しい方向に進んでいて、正しい事をやっている事がわかる。厳しい練習が報われ、時間をかけてやってきた意味もわかる。優勝が全てなんだ。僕にとっては、ここで優勝する事が大切。そして、それは来たるべき瞬間にやってくる。もし優勝出来なければ、まだやるべき事があるという事。ここ数週間は調子がいい。もちろん、明日は力を出し切って勝ちにいくよ。」と、力強く語った。
今大会でフェデラーは、2003年から2006年の4連覇、さらに2008年にも優勝しているが、その後の2010年と昨年は準優勝に終わっている。フェデラーは芝のコートでの決勝戦の経験は16度あり、そのうち12勝している。フェデラーは芝を得意としており、ウィンブルドンでは7度の優勝を誇る。昨年も
A・マレー(英国)を下して優勝を飾っている。
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