フェデラー、自身の記録に「最高の功績」◇上海マスターズ

男子テニスツアーのマスターズ・シリーズの上海マスターズ（中国/上海、賞金総額３５３万１６００ドル、ハード）は、１１日にシングルス３回戦８試合が行われ、第１シードのＲ・フェデラー（スイス）が第１３シードのＳ・ワウリンカ（スイス）との同胞対決を4-6, 7-6 (7-4), 6-0の逆転で制するなど、上位シード勢が順当に準々決勝進出を決めた。

ワウリンカは第１セットで２度のブレークピンチを切り抜けると、フェデラーから１度ブレークを奪い、そのセットを先取する幸先の良いスタートを切った。

第２セット、両者１度ずつのブレークをし、第１２ゲームでワウリンカは自身のサービスゲームで３０－４０とフェデラーにセットポイントを握られるも、これしのいでタイブレークへと突入した。

タイブレークでフェデラーは序盤でミニブレークを奪うも、その後ワウリンカに挽回されてしまう。しかし、終盤でフェデラーが再びミニブレークに成功すると勝敗の行方は第３セットへ。

第３セットでは試合が一変。ギアを上げたフェデラーは自身のサービスゲームでわずか３ポイントしか落とさず、１度もブレークポイントをワウリンカに与えずベーグルで締め括り、１時間５６分の逆転で勝利し準々決勝進出を果たした。

「今日は運も味方についてくれたと思う。自分を信じ続け、最後まで戦い抜いたら、第３セットは良いスタートが切れた。とても厳しい試合だった。最初の２セットは明らかに彼（ワウリンカ）の方が良いプレーをしていた。こうして勝つ道を見出せたのは本当に最高だった。」と語るフェデラー。

そのフェデラーはこの勝利で来週発表の世界ランクでは世界１位在位の３００週目となる記録を更新する。「子供の頃はこんな事は考えてもいなかった。プロになってツアーを回って、ウィンブルドンの舞台に立って世界１位になれたら良いなと思っていたくらい。３００週だって？信じられないし、最高の功績。本当に誇りに思うよ。」と自身でも信じられない記録だった。

フェデラーはＦ・ベルダスコ（スペイン）を4-6, 6-1, 6-4の逆転で下した第１０シードのＭ・チリッチ（クロアチア）と準々決勝を行う。

この日の試合結果は以下の通り。

Ｒ・フェデラー (1) ○-× Ｓ・ワウリンカ (13), 4-6, 7-6 (7-4), 6-0
Ｎ・ジョコビッチ（セルビア） (2) ○-× Ｆ・ロペス（スペイン）, 6-3, 6-3
Ａ・マレー（英国） (3) ○-× Ａ・ドルゴポロフ（ウクライナ）, 6-2, 6-2
Ｔ・ベルディフ（チェコ共和国） (4) ○-× Ｓ・クエリー（アメリカ）, 6-2, 6-7 (3-7), 6-4
ＪＷ・ツォンガ（フランス） (5) ○-× Ｍ・バグダティス（キプロス）, 6-2, 7-6 (7-2)
Ｔ・ハース（ドイツ） ○-× Ｊ・ティプサレビッチ（セルビア） (6), 6-2, 6-1
Ｒ・シュティエパネック（チェコ共和国） ○-× Ｊ・アイズナー（アメリカ） (8), 6-4, 6-7 (5-7), 6-3
Ｍ・チリッチ (10) ○-× Ｆ・ベルダスコ, 4-6, 6-1, 6-4

今大会の優勝賞金は１５万３４００ドル。

(翻訳/弓削忠則)