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男子テニスツアーのゲリー・ウェバー・オープン(ドイツ/ハーレ、賞金総額66万3750ユーロ、芝)は日曜日に決勝戦を行い、ワイルドカードで出場のT・ハース(ドイツ)が世界ランク3位で第2シードのR・フェデラー(スイス)を7-6 (7-5), 6-4のストレートで下し、3年ぶりの優勝を飾った。ハースは優勝賞金11万9800ユーロを獲得した。
試合後、ハースは「大会前に史上最強の選手であるフェデラーを倒して優勝すると言われていたとしても信じなかったことでしょう」と驚きを隠せない表情で語った。ハースは度重なる怪我に泣かされる前には世界ランク2位を経験していた。
現在は87位に位置するハースは決勝戦の第1セットの第1ゲームでいきなりブレークされてしまうが、何とかブレークバックに成功すると、試合はタイブレークへ。
タイブレークを奪って第1セットを先取したハースは、第2セットでも勢いを持続、第9ゲームで試合を分けるブレークに成功すると、続く第10ゲームをキープ、復活の優勝を遂げた。第9ゲームのブレークポイントではロブ、チップショット、ドロップショットなどが織り交ぜられた長いラリーをハースが見事に制した。
今大会で5度優勝しており、6度目の優勝を狙っていたフェデラーは「彼(ハース)の今日のプレーにとても感銘を受けました。勝利に値するテニスでした」と友人のハースを称えていた。
ハースはフェデラーとの最初の3度の対戦で2勝していたが、その後は9連敗しており、フェデラーから勝利したのは実に10年ぶりとなった。
ハースは「このレベルに戻るまで長い時間がかかりました」と振り返っている。今シーズンが始まった時には、ハースの世界ランキングは200位以下だった。
またハースは「これでATPツアー13勝目となりました。特に怪我を考えると最高の優勝でしょう」と話している。
ハースが最後にツアータイトルを獲得したのは2009年の今大会でのことで、その時は決勝で現在世界1位のN・ジョコビッチ(セルビア)を下してのタイトルだった。
今大会最年長の34歳ハースは「ロジャー(フェデラー)を下し、ツアー13勝目を挙げたので今こそが完璧な引き際なのかも知れません。しかしまだ引退については気持ちの整理ができていません。テニスが好きなので今後何年も体が持ってくれることを願うばかりです」と現役続行をアピールした。
30歳のフェデラーは「第1セットを落とすべきではありませんでした。あれが試合の分け目でした。第1セットを奪ったことでハースに勢いをつけてしまいました。」と反省しきりだった。「ですが彼の勝利をうれしく思います。多くの怪我を乗り越えてカムバックをし、自分を信じて家庭生活を犠牲にしながらもツアーを回り続けているからです。」
今大会は20年の歴史を持つ由緒ある大会だが、決勝戦が30歳以上同士の対戦となったのは初めてのこと。
敗れたフェデラーは今大会で通算6勝目、またキャリア通算75勝目のタイトルを狙っていた。フェデラーは今大会と相性がよく、2003年から2008年にかけて、2007年を除いて5度優勝している。今大会での戦績は39勝5敗で、2010年にも決勝に進んでいるが、その際にはL・ヒューイット(オーストラリア)に敗れて準優勝に終わっていた。
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