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男子テニスツアーの最終戦であるATPワールドツアー・ファイナルに出場していた世界ランク1位のN・ジョコビッチ(セルビア)。今大会で彼は、わずか3日間で今年最初の7ヶ月よりも多く敗戦を喫し、記録的なシーズンを終えることとなった。
グランドスラムでは全豪オープン、ウィンブルドン、そしてUSオープンでタイトルを獲得し、R・ナダル(スペイン)から世界ランク1位の座を譲り受けたジョコビッチであったが、その後は怪我に悩まされる時期が続き、今大会に出場する頃にはシンプルにエネルギーが尽き果てていた。
ラウンドロビン3戦目でティプサレビッチに敗れたジョコビッチは「足りなかったものは、活力です。コートにいる限り、勝利への意思は100%です。しかし、僕にはもう少ししか体力が残っておらず、それをすることができませんでした。」とコメントしている。
ラウンドロビンを1勝2敗で終えたジョコビッチであったが、T・ベルディフ(チェコ共和国)がD・フェレール(スペイン)に敗れれば、準決勝進出の可能性は残されていた。しかし、その試合では再三のピンチを切り抜けたベルディフが逆転で勝利。その瞬間、ジョコビッチのシーズンは終わりを告げた。
これでジョコビッチは、ティプサレビッチと休暇を過ごす予定となっているモスジブへの旅支度をすることができる。そこでジョコビッチは来シーズンのために充電期間をとる。
「休みをとるのが楽しみです。」とジョコビッチ。「今年は信じられない1年でした。何があっても台無しになることはありません。この1年は、キャリア最高のものとして残ります。」
ジョコビッチは今季、5月末に行われた全仏オープン準決勝まで負け知らず。その次の敗戦は、8月のシンシナティ・マスターズ決勝で怪我のために棄権するまで訪れなかった。その間、ジョコビッチはウィンブルドン決勝でナダルを破り、USオープン決勝でもナダルを破っていた。
しかし、激闘となったUSオープン決勝で背中を負傷していたジョコビッチは、続いて出場したデビスカップ準決勝に強行出場したものの、J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)との試合途中で棄権、チームも敗れ、その後は6週間の休養を余儀なくされていた。
バーゼルで行われたスイス・インドアで復帰したジョコビッチであったが、準決勝で錦織圭(日本)に敗れると、続いて出場したパリ・マスターズでは準々決勝を前に棄権していた。
このツアー最終戦まで、ジョコビッチは10大会でタイトルを獲得し、69勝4敗という成績を残していた。
今大会の初戦ではベルディフに逆転勝ちを収めていたジョコビッチであったが、続く第2戦ではフェレール4ゲームしか奪えずに惨敗を喫していた。
ティプサレビッチとの試合では、今季前半のような強さで第1セットを先取したジョコビッチであったが、その後の2セットではティプサレビッチに2度ずつのブレークを許し、3本目のマッチポイントでフォアハンドをネットにかけた。
「勝ちパターンに入った試合で負けました。」とジョコビッチ。「だけど、もしこれが今大会で最後の試合になったとしても、前のフェレール戦よりは良いプレーだったので、そのことには満足しています。」
世界ランク9位のティプサレビッチは、同3位のA・マレー(英国)が大会途中で棄権したため、補欠ながらもツアー最終戦に初出場を果たしていた。初戦となったベルディフ戦に敗れた時点で、決勝トーナメント出場の可能性はなくなっていたティプサレビッチであったが、ジョコビッチから初勝利を挙げた。
「今日のパフォーマンスや勝利を否定するわけじゃないけど、USオープンやウィンブルドンでのジョコビッチではありませんでした。」とティプサレビッチ。「とても自然なことだと思います。彼は一人の人間が勝てる全てを勝ちました。もし間違いじゃなければ、テニス史上で最高のシーズンでしょう。」
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