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テニスのグランドスラム大会である全豪オープン(オーストラリア/メルボルン)は大会9日目の27日、男子シングルス準々決勝が行われ、第7シードのA・ロディック(アメリカ)が、第3シードのN・ジョコビッチ(セルビア)が第4セット途中で棄権を申し入れたため、準決勝進出を果たした。
この勝利によって、ロディックは第2シードのR・フェデラー(スイス)と準決勝で対戦することが決まった。フェデラーは、第8シードのJ・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)を6-3, 6-0, 6-0で圧倒しての勝ち上がり。
昨年覇者のジョコビッチが棄権するまで、6-7 (3-7), 6-4, 6-2, 2-1とリードしていたロディックは、「こんなに暑い日に外にでてテニスをプレーするかいがあったね。良い気分さ。」と2007年以来となる、今大会4強入りの喜びを示した。
この日の試合、両者共に1セットずつ分け合い突入した第3セット、ジョコビッチが2-1とリードしたところで、疲労と暑さのため、ジョコビッチがメディカルタイムアウトをとった。この時、センターコート上の気温は、50℃を超える猛暑だった。また、ジョコビッチは、M・バグダティス(キプロス)との4回戦で深夜2時すぎまで試合を行っており、その疲労も回復しきってはなかった模様。
4回戦の疲労と暑さにより消耗したジョコビッチは、延長された休憩の後もプレーを続行するが、続く5ゲームをロディックが連取、6-2で第3セットを落としてしまう。
第4セットに入り、なおもプレーを続けようとするジョコビッチは、第1ゲームをキープするも、第3ゲームをブレークされ、主審にこれ以上のプレーは不可能だと伝えた。
試合後の会見でジョコビッチは、リタイアの原因はその厳しいスケジュールにあると述べた。また、ジョコビッチはナイトセッションを希望したが、大会ディレクターに断られていた。「あんなに遅い時間にプレーするのは多くの人のためにならない。だけど一方で、もし試合が午前3時に終わったのならば、次も同じ時間の午後7時30分過ぎにやるべきだ。」
続けてジョコビッチは、「観衆やみんなのことは考えなければならない。それが全てさ。選手の事だけを考えられない。だけど、選手が言うべきことも考えなければならない。リタイアするなんて理由なしじゃ起こらないよ。」と大会の運営に関しての意見を投げかけた。
一方、フェデラーは、今回が2度目の四大大会準々決勝だった20歳のデル=ポトロを一蹴、グランドスラム19大会連続でのベスト4進出を決めた。
試合後の会見でフェデラーは、「最後の数ゲームはそんなに楽しくなかったから、忘れてしまおう。彼がこの苦難から復活するのは、やさしいことじゃない。彼は打つべきではないショットを打とうとしていた。最後の数ゲームでは負けを覚悟していたよ。これは大変なことだ。」と相手を思いやった。
この日のフェデラーは、T・ベルディフ(チェコ共和国)との4回戦でフルセットの激闘の影響を微塵も見せず、第1セット第4ゲームをブレークすると、デル=ポトロはその挽回かなわず、1時間20分で試合を終えた。
屈辱的な敗戦を喫したデル=ポトロは、「今日は悪い日だった。彼はロジャー・フェデラーだ。もし良いプレーができなかったら、負けさ。自分のプレーは悪く、彼のプレーは全て良かった。」と言い残した。
この日のフェデラーは、グランドストローク、ドロップショット、パッシングショット全てに冴えを見せ、12本のサービスエースと38本のウィナーを決め、1992年のR・クライセック以来の最年少ベスト8のデル=ポトロを圧倒した。
今大会6年連続での4強入りを果たしたフェデラーは、「初めはタフな試合になると思ったけど、間違いだったね。それには満足しているよ。」とコメントした。
今大会の優勝賞金は200万豪ドル。
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