男子テニスのムチュア・マドリッド・オープン(スペイン/マドリッド、レッドクレー、ATP1000)は27日、シングルス2回戦が行われ、プロテクトランキング(負傷などによる長期離脱選手の救済措置)で出場している元世界ランク1位の
R・ナダル(スペイン)が第10シードの
A・デ ミノー(オーストラリア)を7-6 (8-6), 6-3のストレートで破り、2022年以来2年ぶり17度目の3回戦進出を果たした。試合後にナダルは「まだ時間が必要だ。ポジティブなこともできたけど、まだスイッチのオンとオフがあるね」と語っている。
>>シフィオンテクらマドリッドOP組合せ<<>>シナー、アルカラス、ナダルらマドリッドOP組合せ<<37歳のナダルは今年1月のブリスベン国際(オーストラリア/ブリスベン、ハード、ATP250)で約1年ぶりにツアーに復帰し8強入りしたものの、同大会で左脚を負傷。
その後、公式戦の欠場が続いていたが、前週プロテクトランキングを利用して過去12度の優勝を誇るバルセロナ・オープン・バンコ・サバデル(スペイン/バルセロナ、レッドクレー、ATP500)にエントリーし、約3ヵ月ぶりにツアーに復帰。1回戦では
F・コボッリ(イタリア)をストレートで下したが、2回戦ではデ ミノーに敗れた。
そして過去に5度優勝を飾っているムチュア・マドリッド・オープンに出場したナダルは1回戦、ワイルドカード(主催者推薦)で出場した世界ランク1028位の
D・ブランチ(アメリカ)を6-1, 6-0のストレートで下し初戦突破を決めた。
2回戦では前週のバルセロナ・オープン・バンコ・サバデルで敗れたデ ミノーと対戦。この日の第1セット、ナダルは第2ゲームで鋭いフォアハンドショットを決めブレークチャンスを握ると最後はデ ミノーのボールがアウトとなりブレークに成功するも、直後の第3ゲームでブレークバックを許しイーブンに。その後は1度リードされたナダルだったがすぐさま追いつきタイブレークに突入する。
タイブレークでは先に2度のミニブレークに成功。一時追いつかれるも、そこからさらに突き放し、5度目のセットポイントをものにして先行した。
第2セット、第1ゲームでブレークに成功したナダルはその後もリードを保ち続け、ミスを重ねるデ ミノーに挽回を許すことなく2時間2分で勝利した。
男子プロテニス協会のATP公式サイトにはナダルのコメントが掲載されている。
「いや、まだだ。時間が必要なんだ。テニスに関してはいいレベルだったと思う。ポジティブなこともできたけど、まだスイッチのオンとオフがあるね」
「アレックス(デ ミノー)のような偉大な選手と2時間以上対戦できたことは、とてもうれしい。僕にとって大きな意味があるし、ここの雰囲気は冗談みたいに良いものだから、みんなには感謝してもしきれないよ」
「この2年間、テニス自体は問題ではなかったと思う。もっとフィジカルな問題だ。もし、何週間も連続でプレーすることができ、テニスができるようになれば、自分がどこまでやれるか、どれだけ競争力を発揮できるかがわかるだろう。でも、それはまだ先のことで、一歩一歩、自分がどのように回復していくかを見ていかなくてはいけない」
3回戦で世界ランク91位の
P・カチーン(アルゼンチン)と対戦する。カチーンは2回戦で第20シードの
F・ティアフォー(アメリカ)を7-6 (7-1), 3-6, 6-4のフルセットで下しての勝ち上がり。
同日には第1シードの
J・シナー(イタリア)や第3シードの
D・メドベージェフ、第5シードの
C・ルード(ノルウェー)らが3回戦に進出。一方で第6シードの
S・チチパス(ギリシャ)や第9シードの
G・ディミトロフ(ブルガリア)は2回戦で敗れた。
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