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今月末にスタートするUSオープンを最後に現役引退を表明しているA・アガシ(アメリカ)は、火曜日から始まるワシントン・クラシックに出場するため、この日ワシントンに降り立った。待ち受ける記者に嫌な顔一つせず、アガシは現在の心境について語った。
「この20年というもの、常に明日の準備に追われる毎日だった。そんな日々から解放されるのを楽しみにしているんだ。これからは自分自身のための人生を歩んでいくことになる。悲しいかって?もちろん悲しいよ。特に人との別れがね。(引退は)ただ単にボールを打てなくなるってことじゃないんだ。今日まで僕と関わりを持ってくれた全ての人にきちんとサヨナラを言わなくてはいけない。僕にとってそうすることが何よりも大切なことなんだよ。」
長年のツアー生活の中でも、1999年の全仏優勝の意味はとても大きかったとアガシは振り返る。「(1999年の)全仏オープンを制覇した瞬間、もう僕はいつでもテニスから微塵の後悔もなく去ることが出来ると確信したんだ。全てのグランドスラム大会を制した意味はとても大きかった。正直達成できるなんて思ってもいなかったからね。全仏制覇後は、ものすごく平和な気持ちでいれるようになった。」
またA・ロディック(アメリカ)やJ・ブレーク(アメリカ)といった後輩に対し、「テニスはとても競争が激しく、生き残っていくのが大変なスポーツ。近年特にその傾向が強いね。でも重要なことはただ一つ。それは、ランキングや自らが置かれた状況に関係なく、目の前のことだけに集中し、どうやったら進化できるかだけを考えることだ。」とアドバイスする。「2世代にわたり、アメリカはとてもユニークでスペシャルなテニス選手を輩出してきた。J・コナーズ(アメリカ)、J・マッケンロー(アメリカ)ら第1世代と、P・サンプラス(アメリカ)、M・チャン(アメリカ)、J・クーリア(アメリカ)、そして僕に代表される第2世代。これらの選手が獲得したグランドスラムのタイトル数を見たら、確かに今の選手は何をやってるんだという話になるかもしれないけれど、これらは本当に特別選手によって達成された特別なことだったのさ。でも、アンディやジェームスがグランドスラムで優勝するチャンスがないとは思わないよ。アンディにしてもジェームスにしても高い運動能力と技術を持っている。アンディは実際に優勝経験もあるし、ジェームスにいたっては、未だ彼が潜在的に持っている最高レベルに到達していないと僕は見ているんだ。」
引退後、主に慈善活動に従事する予定だというアガシは、「僕はたくさんのことをスポーツを通して教えてもらったから、今度はそのスポーツに恩返しをしたいと考えているんだ。 たくさんの困難が待っているかも知れないけれど、僕はそれらをとても楽しみにしているんだ。」と笑顔で話す。
テニス史において、最も記憶に残る選手の1人となったアガシの勇姿が見れるのはあと1ヶ月足らず。最後の舞台となるUSオープンではどんなドラマが待っているのか注目が集まる。
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