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「祖国に」ヤストレンスカ決勝へ

ダイアナ・ヤストレンスカ
決勝進出を果たしたヤストレンスカ
画像提供: Thomas Davin - Open 6e Sens - Métropole de Lyon
女子テニスのオープン6thサンス-メトロポール デ リヨン(フランス/リヨン、ハード、WTA250)は5日、シングルス準決勝が行われ、ワイルドカード(主催者推薦)で出場している世界ランク140位のD・ヤストレンスカ(ウクライナ)が第2シードのS・シルステア(ルーマニア)を7-6 (7-5),4-6,6-4のフルセットで破り、大会初の決勝進出を果たした。

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21歳のヤストレンスカはロシアが侵攻した際、ウクライナの自宅に家族と共におり地下駐車場に避難して2晩を過ごしていた。その後、26日にSNSを更新し、妹とウクライナを出国。無事であることを投稿して、今大会へ出場した。

今大会では3試合に勝利し4強入り。準決勝では世界ランク30位のシルステアとの激突となった。

この試合の第1セット、互いに1度ずつブレークを奪い合いタイブレークに突入するも最後はヤストレンスカが攻め切り先行。しかし第2セットは2度のブレークを許しセットカウント1-1に追いつかれた。

それでも最後まで集中力を切らさなかったヤストレンスカはファイナルセットでファーストサービスが入ったときに75パーセントの確率でポイントを獲得。ゲームカウント5-3で迎えた第9ゲームでは、自身のサービスで3度のマッチポイントを握ったもののこれを決め切れずブレークされるも、直後の第10ゲームで勝負を決めるブレークに成功。2時間31分の熱戦をものにした。

女子テニス協会のWTA公式サイトにはヤストレンスカのコメントが掲載されている。

「本当にタフな試合だった。ファイナルセットでマッチポイントを握っていたのにそのゲームを落としたときは少しクレイジーな気分だった。『もうダメだ、負けたんだ、もう力がないんだ』と思ったの。でも、みんな(観客)が応援してくれて支えてくれて『私ならできる』って思えた」

そしてヤストレンスカは母国ウクライナの現状に言及した。

「毎日、たくさんのニュースを読んでいる。夜中にグループからニュースのメッセージを受け取ることもあるし、起きてから、特に自分の街で何が起きているのかを読むこともある。だから、ここでよく眠れているとは言えない。朝はかなり疲れている。でも、今の私の精神はとても強いから、どんなことにも対応できると思う。私はウクライナ人だけど、ウクライナ人はとても強いの。戦争中の今ならわかるでしょ。たぶん、私もタフなんだと思う」

「勝利はすべて祖国に捧げます。今起きていることに比べれば、大した意味はない」

2019年5月ののストラスブール国際(フランス/ストラスブール、レッドクレー、WTA250)以来 約2年10カ月ぶり4度目のタイトル獲得を狙う21歳のヤストレンスカは決勝で第8シードのザン・シュアイ(中国)と対戦する。シュアイは準決勝で世界ランク74位のC・ガルシア(フランス)をストレートで下しての勝ち上がり。




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(2022年3月6日6時45分)

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