男子テニスツアーのロジャーズ・マスターズ（カナダ/モントリオール、賞金総額３００万ドル、ハード）は１２日にシングルス２回戦残り１２試合が行われ、全仏オープンでの敗戦以来初となる公式戦に登場した世界ランク２位のＲ・ナダル（スペイン）が、対戦相手の棄権によるラッキーな勝利で３回戦進出を決めた。
今大会、上位８シード選手が１回戦を免除されているため、この日の２回戦が全仏オープンでまさかの４回戦敗退を喫して以来の試合となった第２シードのナダル。試合は、同胞のＤ・フェレール（スペイン）に4-3とリードしたところで、フェレールが左膝の痛みを訴え棄権を申し入れたため、試合時間わずか３６分でナダルの勝利が決まった。
「コートに戻って来ることは、常に喜び。たとえそれが３年とかではなく、わずか２ヶ月半であってもね。それでも、しばらくぶりの試合に臨むのは、ちょっと興奮するね」と試合を楽しみにしていたようだった。
両膝の怪我のため、全仏以降全ての試合をキャンセルしていたナダルは、今大会で復帰を果たしたがまだ完全な状態ではないと語っていた。この日も心配された膝だったが、逆に対戦相手のフェレールが途中棄権する結果となってしまった。フェレールはウィンブルドン期間中に膝を痛めていたが、この日は安全を取っての棄権で深刻なものではないと語り、来週のWSファイナンシャル・グループ・マスターズへも出場する意向を表していた。
３回戦でナダルは、第１５シードのＴ・ロブレド（スペイン）を7-6 (7-3), 7-6 (7-4)の接戦の末下したＰ・ペッツシュナー（ドイツ）と対戦する。
ウィンブルドンの決勝戦でＲ・フェデラー（スイス）とのフルセットの死闘を演じたＡ・ロディック（アメリカ）もこの日の２回戦に登場。第５シードのロディックはＩ・アンドレエフ（ロシア）を6-1, 7-6 (7-3)のストレートで下し、３回戦で第１０シードのＦ・ベルダスコ（スペイン）と対戦する。ベルダスコはＬ・メイヤー（アルゼンチン）を6-1, 6-1で一蹴しての勝ち上がり。
ロディックがウィンブルドンでの敗戦後、初めて出場したのは先週行われたワシントンＤＣでのレッグ・メーソン・テニス・クラシックで、同大会でも順当に勝ち上がり決勝戦へ進んだ。しかし決勝ではＪ・Ｍ・デル=ポトロ（アルゼンチン）にフルセットで敗れ、２大会連続の準優勝だった。
優勝したデル=ポトロも２回戦を行った。第６シードのデル=ポトロはＪ・ヘルニチ（チェコ共和国）を6-2, 7-5と１時間２８分のストレートで破った。ウィンブルドンでは２回戦敗退を喫したデル=ポトロだが、先週は今季２度目で自身６度目の優勝を飾り、調子を取り戻している。３回戦ではＰ・コールシュライバー（ドイツ）を6-3, 4-6, 7-5のフルセットで倒したＶ・ハネスク（ルーマニア）とベスト８入りを懸けて戦う。
第７シードのＪＷ・ツォンガ（フランス）もＲ・シュトラー（ドイツ）を4-6, 6-3, 6-4の逆転で下し、３回戦進出を決めた。準々決勝進出を懸け第９シードのＧ・シモン（フランス）と顔を合わせる。シモンは予選を勝ち上がったＡ・ファリャ（コロンビア）を4-6, 6-2, 6-2の逆転で下しての勝ち上がり。
その他の試合結果は以下の通り。
Ｆ・ゴンサレス（チリ） (11) ○-× Ｔ・ハース（ドイツ）, 7-6 (7-2), 棄権
Ｊ・Ｃ・フェレーロ（スペイン） ○-× Ｇ・モンフィス（フランス） (13), 6-3, 7-6 (9-7)
Ｓ・ワウリンカ（スイス） ○-× Ａ・ゴルベフ（カザフスタン）, 7-5, 6-4
Ｍ・ヨージニ（ロシア） ○-× Ｊ・アイズナー（アメリカ）, 6-7 (8-10), 6-1, 6-3
今大会の優勝賞金は４４万３５００ドル。
（2009年8月13日12時58分）
17歳の西村佳世が大東建託OP優勝 
