男子テニスのボス・オープン(ドイツ/シュトゥットガルト、芝、ATP250)は日本時間11日(現地10日)、シングルス1回戦が行われ、世界ランク42位のG・モンフィス(フランス)は第7シードのA・ミケルセン(アメリカ)に4-6, 6-4, 3-6のフルセットの激闘の末に敗れ、初戦敗退となった。試合後、SNS上では一部のファンからモンフィスのプレーへの批判や差別的なコメントが寄せられ、モンフィスは「まだ僕に賭けてるの?」と皮肉を交えて強く非難した。
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芝シーズン初戦となったこの試合で、38歳のモンフィスは20歳で世界ランク35位のミケルセンに善戦。第2セットを取り返す粘りを見せたが、1時間45分の接戦を落とした。
しかし試合後、SNS上では一部のファンからモンフィスのプレーへの批判や差別的なコメントが寄せられた。
これに対し、自身のSNSにて「これは金融アドバイスじゃないんだけど、まだ僕に賭けてるの?」と切り出したモンフィスは、「僕が“クソだ”って書くけど、僕も自分がクソだって知ってる。僕たちはお互いに僕がクソだって知ってるのに、それでも君たちは僕に賭けるんだ」と、皮肉を交えてコメントした。
さらに、「正直に言って、君たちと僕、どっちが“ドーナツ”(まぬけ)?」と挑発的な言葉を投げかける一方で、人種差別的な発言に対しては怒りを隠さず、「今は2025年だよ。なのに君たちは僕の肌の色について言ってくる。僕の肌の色がテニスのパフォーマンスと何の関係があるんだ?」と強く非難した。
また、家族にまで及んだ中傷に対しては、「家族にひどいことを言うのはやめてくれ、家族は関係ないだろ。これは僕だけの問題なんだ。僕の母や妻は関係ない。誰かに怒りをぶつけたいなら、僕にぶつけてくれ」と訴えた。
この投稿を受け、SNS上ではモンフィスを擁護する声が多数上がり、反対にモンフィスを批判していた側に非難が向けられる形となった。
そうした声に対し、モンフィスは再びSNSを更新。「温かいメッセージをくれた皆さんに感謝を伝えたい。君たちは素晴らしいよ。ありがとう」とコメントした。
なお、選手への誹謗中傷やSNS上での過激な批判は、今回のケースに限らず以前からテニス界で問題視されている。特に近年はスポーツ賭博の影響が拡大し、試合結果に対する賭けが活発化する中で、選手への誹謗中傷が増加。女子テニスのC・ガルシア(フランス)は昨年の全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)敗退後にSNSで長文の問題提起を行い、賭博会社が大会スポンサーとなっている現状や、匿名の誹謗中傷の危険性を訴えていた。こうした背景もあり、モンフィスの発言はスポーツ賭博やSNSの問題点を改めて浮き彫りにする形となった。
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