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露侵攻に「人生最悪の時期」

エリーナ・スイトリナ
エリーナ・スイトリナ
画像提供: ゲッティイメージズ
女子テニスのマイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、WTA1000)は24日、シングルス2回戦が行われ、第15シードのE・スイトリナ(ウクライナ)は世界ランク115位のH・ワトソン(イギリス)に6-4, 3-6, 6-7 (4-7)の逆転で敗れ、2年連続6度目の3回戦進出とはならなかった。試合後にはロシアがウクライナ侵攻を続ける現状に悲痛の思いを明かした。

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前週のBNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、WTA1000)でも初戦敗退となったスイトリナ。今大会のシード勢は1回戦免除のためこの試合の第1セット、第1ゲームでブレークに成功。その後2度のブレークを許しゲームカウント2-4とされるも4ゲーム連取に成功し先行する。

しかし、第2セットでは第2ゲームでブレークを許す。直後の第3ゲームでブレークバックに成功したものの第4ゲームで再びブレークを奪われセットカウント1-1に追いつかれる。迎えたファイナルセット、お互いに2度ずつブレークしタイブレークに突入。3度のミニブレークを許したスイトリナは2時間38分で力尽きた。

女子テニス協会のWTAはスイトリナのコメントを掲載。母国ウクライナにロシアが侵攻を続けることに言及し次のように語った。

「以前、オデッサはキエフやウクライナ東部よりも安全だった。海沿いに住んでいる祖母に話を聞いた。祖母に聞いたところ、彼ら(ロシア軍)は船からロケット弾を発射し、街の中に入ってきたという。彼女たちはとても怖がっている。ここ数日、彼女たちの安否が本当に心配」

「集中するのがかなり大変だった。コートに立つのは精神的にとてもきつかった。勇気を出して、困難に立ち向かおうとしたことは確かだわ。でも、まだ100パーセントではない。インディアン・ウェルズやマイアミにいる他のウクライナの選手たちとも話しているけど、彼らも苦労しているようだ」

「ウクライナで起きているすべてのことは、とても悲しいこと。毎時間、あらゆる場所でニュースを見ている。それを見るのは私の母国にとってはとても辛いこと」

また、陸軍予備役の一員となり、ウクライナの首都キエフを守るために貢献している男子テニスで元世界ランク31位のS・スタコフスキ(ウクライナ)について「彼はとても勇敢な人」と述べた。

「祖国を守るためにウクライナに帰ってきた人たちは、みんな英雄。私自身はテニスでできることはすべてやろうと思っている。ウクライナの人々を助けることは、常に私の頭の中にある」

最後に「最初の1週間は、大変だったと思う。悪夢にうなされ、目が覚めた。本当に恐ろしかった。今はまだマシになった。私たちは人間だから、慣れというものが生じてしまう。でも、今が人生で最悪の時期だと言える」と締めくくった。

勝利したワトソンは3回戦で第22シードのB・ベンチッチ(スイス)と対戦する。ベンチッチは2回戦で世界ランク55位のM・コスチュクを6-3, 6-1のストレートで破っての勝ち上がり。

同日には第8シードのO・ジャバー(チュニジア)、第9シードのD・コリンズ(アメリカ)らが3回戦に駒を進めた。




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