男子テニスで世界ランク40位の
杉田祐一は3日にtennis365.netの独占インタビューに応じ、大活躍した2017年を振り返った。
2006年にプロへ転向した杉田は、今シーズンに才能を開花させ躍進した。
「飛躍の年になったことは間違いないです。トップの選手たちと何度も対戦しましたし、プロになってからの12年間を凝縮させたシーズンだったと思います」
【飛躍のきっかけはリオ五輪】4月のバルセロナ・オープン・バンコ・サバデル(スペイン/バルセロナ、レッドクレー、ATP500)で杉田は元世界ランク5位の
T・ロブレド(スペイン)、同7位の
R・ガスケ(フランス)、現在世界ランク10位の
P・カレノ=ブスタ(スペイン)ら実力者を次々と破る快進撃で8強へ進出。
その後、芝のシーズンに入ると下部大会のAEGON・サービトン・トロフィー(イギリス/サービトン、芝、 ATPチャレンジャー)で優勝、ゲリー・ウェバー・オープン(ドイツ/ハレ、芝、ATP500)ではけがから完全復活した
R・フェデラー(スイス)と対戦。
そして、アンタルヤ・オープン(トルコ/アンタルヤ、芝、ATP250)で日本男子史上3人目となるツアー優勝の快挙、ウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)では四大大会初勝利をあげた。
この活躍のきっかけは、昨年のリオデジャネイロ・オリンピック(ブラジル/リオデジャネイロ、ハード)と杉田は話した。オリンピック初勝利をあげた杉田は、翌週のW&Sオープン(アメリカ/シンシナティ、ハード、ATP1000)で
A・ズベレフ(ドイツ)らを下してベスト16へ進出した。
「1つのきっかけは、昨年のオリンピックだったと思います。(2016年の)あの時期からトップの選手に勝ち始めた。それがきっかけになって、今年のバルセロナのクレーシーズンで爆発していきました」
【松岡 修造の記録超えが目標だった】現在29歳の杉田は、2017年10月9日付の世界ランキングで
松岡修造を抜き、自己最高の36位へ浮上。これは
錦織圭に次ぐ日本男子史上2人目の30位台となった。
杉田は「(世界ランキング)トップ50を超えて、松岡修造さんの記録を超えるというのを目標に掲げていた1年でした。それが達成できたのは本当に嬉しく思います」と笑顔で答えた。
期待を受ける反面、プレッシャーを感じていた杉田だったが、デビスカップ ワールドグループ入れ替え戦(プレーオフ)日本vsブラジル(日本/大阪、靱テニスセンター)で錦織が不在の中でシングルス2勝をあげ、エースとしての大役を果たした。楽天ジャパン・オープン(日本/東京、ハード、ATP500)では8強へ駒を進めた。
この活躍で「周囲からの反応は変わったか?」の問いに、杉田は「注目度は以前より上がったと感じました。けがを負う選手が多い中、日本のテニスを盛り上げたいという思いもあったので、僕に期待がかかっていたのはあったと思います」と振り返った。
今後は12月30日からのエキシビション国別対抗戦 ホップマンカップ(オーストラリア/パース、ハード)、ASBクラシック(ニュージーランド/オークランド、ハード、ATP250)、全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)へ出場予定。
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