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怪我乗り越えGS初V「幸せ」

テニスの全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)は9日、女子シングルス決勝が行われ、第15シードのM・キーズ(アメリカ)を破り四大大会初優勝を果たした世界ランク83位のS・スティーブンス(アメリカ)は、会見で「ここへ辿り着けたことやここまでの努力を表す言葉が見つからない。ただただ幸せ」と、喜びを語った。

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「手術を受けた時、全米オープンのタイトルなんて考えられなかった。プロテクト・ランキングの心配をしていたし、悪いことばかり考えていた。トップ100に入れるとも思っていなかった」

24歳のスティーブンスは、昨年負傷した左足の手術を受けたことを今年2月にツイッターで報告し一時ツアーを離脱。リハビリの末、4月には椅子に座って状態で練習を開始し、7月のウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)で約11カ月ぶりに復帰を果たした。

今年7月末時点では世界ランキングを957位まで落としていたが、全米オープン前哨戦で2大会連続ベスト4進出の好成績をおさめて今大会へ挑んでいた。

「手術を受けて、16週間も体重をかけられなかった。歩けなかったし、足に圧力をかけられなかった。ずっと松葉杖だった。それでも前向きでいるように努めた。きっといつかは良くなって、またテニスができると信じていた。またコートに立てることだけを期待していた」

そして、ノーシードで次々とシード勢を破る快進撃を見せたスティーブンスは、迎えた決勝戦、ファーストサービスが入った時に73パーセントの確率でポイントを獲得し、同胞のキーズに1度もブレークを許さず、自身は5度のブレークに成功。第2セットでは1ゲームも落とさず、1時間1分でグランドスラム初優勝を決めた。

アメリカ勢の全米オープン優勝は2014年のS・ウィリアムズ(アメリカ)以来3年ぶり。

「ただ自分自身に集中するようにしていた。コートへ入る前はかなり緊張していた。でも、コートへ立つと段々気持ちが楽になっていった。自分も彼女(キーズ)も、緊張していようがなかろうが試合をしなければならない。コートに立って戦って、全てのボールを追っていた。ただそれだけに集中していた」

怪我を乗り越え、ビッグ・タイトルを手にした後、陣営に駆け寄りコーチや母と抱擁を交わしたスティーブンスは「彼(コーチ)は私のことをとても誇りに思う、とても嬉しく思うと言ってくれた。ここまで来るには多くのことが必要だった。チームとして私達は多くのことを乗り越えてきた。長い旅だった。私達全員にとって最高の瞬間だった」と心境を明かしていた。






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