テニスの全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)は28日、女子シングルス1回戦が行われ、第2シードの
S・ハレプ(ルーマニア)をフルセットで下し四大大会復帰戦を白星で飾った元世界ランク1位の
M・シャラポワ(ロシア)が、会見で「復帰し、こうしてプレーできることがどんなに意味があるかを本当に分かった気がする」と、振り返った。
>>全米OP対戦表<<>>杉田 全米OP初戦1ポイント速報<<「ドローが発表になって初戦がどれほど難しい試合になるか、その試合の背景にどれほどの興奮があるか分かっていた。だからこれまでの彼女(ハレプ)との対戦もとても良い戦いになっているし、お互い最高のテニスを出し切っていた」とシャラポワ。
この日、第1セットを先取したシャラポワは、続く第2セットでも主導権を握っていたが、挽回を許してセットカウント1-1に。その後、ファイナルセットでは第2ゲームでブレークに成功すると、そのまま振り切り、6-4, 4-6, 6-3で勝利した。試合時間は2時間44分。
「ワイルドカードをもらえると分かった時から、本当に興奮していた。最後にここで戦ってからどれほど長い時間が経っているか」
昨年1月、ドーピング違反により1年3カ月の出場停止処分を受け、今年4月にツアー復帰を果たしたシャラポワは、今大会のワイルドカード(主催者推薦枠)が与えられ、全米オープンへは3年ぶりの出場。
勝利が決まった瞬間、シャラポワはその場に崩れ落ちて喜びを噛みしめ、涙を浮かべる姿が見られた。
シャラポワは「チームと共に色々なことをくぐり抜けてきた。チームみんなと共に戦っているようだった。テニスは個人競技。コートではそのほとんどを1人で戦わなければならない。復帰してから、自分もチームの一員だと感じている。自分自身のために勝つのではない。私の後ろでサポートしてくれた皆のために勝つと思えるようになった。それは特別な感情」と、涙の理由を話していた。
最後に「少しだけこの勝利を楽しませてもらってから、次の試合へ移りたい」と語ったシャラポワは、続く2回戦で世界ランク59位の
T・バボス(ハンガリー)と対戦する。
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