テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は1日、シングルス2回戦が行われ、世界ランク69位の
N・アルマグロ(スペイン)の棄権により、思わぬ形で3回戦へ駒を進めた第29シードの
J・M・デル=ポトロ(アルゼンチン)は神対応を見せた。
>>錦織vsチャン1ポイント速報<<>>錦織ら全仏OP対戦表<<それは第3セットの第3ゲーム、デル=ポトロが放ったサービスに対し、膝を負傷したアルマグロは追いかけることすら出来ず、その場に倒れ込んで号泣。
アルマグロに歩み寄ったデル=ポトロは水を手渡した。
抱擁を交わした後、戦うことが出来ない悔しさからペットボトルを地面に叩きつけたアルマグロに、これまで手首の故障に悩まされ続けたデル=ポトロはベンチの隣へ座り励ました。
試合後の会見で、昨年に手首の怪我から復帰しリオデジャネイロ・オリンピック(ブラジル/リオデジャネイロ、ハード)で銀メダルを獲得する活躍を見せたデル=ポトロは「早い回復を狙う。彼(アルマグロ)は最高の選手だから、ツアーにいてほしい。友人がコートの向こうにいて、怪我をして泣く姿は見ていられなかった」とコメント。
続けて「僕は怪我に慣れている。それがどんなものかも分かっているし、誰にも起きてほしくない。でも、これがテニスで、これが現実。人生にはテニス以外にも沢山のことがある。怪我さえ良くなれば、また彼は素晴らしいテニスが出来るはず」と、これまでツアー13勝を誇る元世界ランク9位のアルマグロへエールを送った。
デル=ポトロは3回戦で、第1シードの
A・マレー(英国)と対戦する。マレーは2回戦で
M・クリザン(スロバキア)を逆転で下しての勝ち上がり。
王者マレー戦に向けて「アンディ(マレー)は優勝候補の1人。彼のテニスもよく知っているし、万全な状態で臨まなければいけない。今はフォアハンドもサービスも良い感触で打てている」と意気込んだ。
記者から、クレーではどちらが有利か?と聞かたデル=ポトロは「どちらが有利とは言えない。お互いクレーではないサーフェスを好んでいる。彼のような偉大なチャンピオンとの対戦は、エンジョイする機会でもあるし、良いプレーをするチャンスでもある。観客も楽しんでもらいたい。」と語った。
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