男子テニスのATPワールドツアー・ファイナルズ(イギリス/ロンドン、室内ハード)は20日、シングルス決勝が行われ、第1シードの
A・マレー(英国)に3-6, 4-6のストレートで敗れた第2シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)は、試合後の会見で「アンディ(マレー)を称える。彼は勝者に値する」と称賛した。
>>ファイナルズ組み合わせ表<<前日の準決勝で第5シードの
錦織圭(日本)に快勝していたジョコビッチだったが、それとは対照的に大会史上最長の死闘を制して決勝戦へ駒を進めていたマレーについて「必ずや高いレベルで戦ってくると思っていた。疲れ切っているとは思っていなかった。精神的にタフで、正確なショットを打ってきて、1本でも多くのボールを返してきた」とコメントするように、 この日は終始主導権を握られた。
続けて「あまり望んでいるような感触でボールを打てなかった。それしか言えない。気持ち良くプレーをさせてくれなかった選手がネットの向こう側にいた。何本も余計にショットを打たされた。そして多くのミスをしてしまった」と決勝戦を振り返った。
この日はATPワールドツアー・ファイナルズ優勝と世界ランキング年間1位をかけた頂上決戦だったが、そのチャンスをものに出来なかったジョコビッチは「(マレーは)辛抱強く、上手くポイントを組み立ててきた。自分はほとんど何も出来なかった。チャンスの時にミスをした。ミスが多すぎて、最高の試合ではなかった」とお手上げ状態だった。
両者は今回が35度目の対戦で、ジョコビッチの24勝11敗。
もしジョコビッチが優勝していた場合、
R・フェデラー(スイス)に並ぶ史上最多6度目のタイトル獲得だったが、それは来年以降へ持ち越しとなった。
また、マレーはこの日ジョコビッチに勝利したことで、初優勝を果たすと同時に世界ランキングで年間1位が決まった。
ATPワールドツアー・ファイナルズは4選手が2グループに分かれて総当り戦を行い、各グループの上位2名が決勝トーナメントに進出。1位通過者はもう一方のグループの2位通過者と準決勝で対戦する。
獲得ポイントは予選ラウンドロビン1勝あたり200ポイント、決勝進出で400ポイント、優勝すると500ポイント、最大で1,500ポイントを獲得する。
予選ラウンドロビンの結果は以下の通り。
【グループ・ジョン マッケンロー】(1)A・マレー 3勝0敗
(3)
S・ワウリンカ(スイス) 1勝2敗
(5)錦織圭 1勝2敗
(7)
M・チリッチ(クロアチア) 1勝2敗
【グループ・イバン レンドル】(2)N・ジョコビッチ 3勝0敗
(4)M・ラオニチ 2勝1敗
(6)
G・モンフィス(フランス) 0勝2敗
(8)D・ティエム 1勝2敗
(9)
D・ゴファン(ベルギー) 0勝1敗
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