男子テニスのATPワールドツアー・ファイナルズ(イギリス/ロンドン、室内ハード)は17日、グループ・イバン レンドルの予選ラウンドロビンが行われ、第2シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)が3戦全勝で1位通過を決め、5年連続7度目の決勝トーナメント進出を果たした。会見では、試合後のパフォーマンスについて「テニスへの愛情を観客と分かち合いたい、ただそれだけ。自分のハートを観客へ与えている」と明かした。
>>ファイナルズ組み合わせ表<<この日、第9シードの
D・ゴファン(ベルギー)を6-1, 6-2のストレートで下したジョコビッチは「自分のテニスが良い方向へ向かっているのは嬉しい。今日の試合は、今大会で1番気持ち良く感じた」と手応えを感じていた。
続けて「シーズンが長いのはわかっている。自分を含め、全ての選手がシーズン初めほどフレッシュではない。それは事実。でも、最後に残された1滴のエネルギーだろうが何であれ、出来る限りベストな方法でシーズンを終わりたいと思っている」と5連覇を狙っていた。
もしジョコビッチが5年連続6度目の優勝を果たすと、第1シードの
A・マレー(英国)を抜いて再び世界ランク1位の座を手にする。
今年は全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)で史上8人目の生涯グランドスラム(全豪・全仏・全英・全米の四大大会で優勝)達成の快挙を成し遂げたが、ウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は3回戦敗退、リオデジャネイロ・オリンピック(ブラジル/リオデジャネイロ、ハード)では初戦で姿を消すなど不振が囁かれた。
元王者のジョコビッチは「僕らは人間。誰だって日々、精神的なチャレンジに直面する。その全てをフィルターにかけて、前向きに切り替えるのは、とても大切なこと。気分が悪くなったり良くなったりする時は1年を通してもあるし、1日を通してもある。大切なのは、それを認識して自分にとって最善の道へ導くように対処すること」と述べた。
また、記者からリオデジャネイロ・オリンピックの敗戦について問われ「受け入れる必要がある。銀メダルの選手に負けたし、ただ自分より良い選手に負けた。素晴らしい試合だったけど、残念ながらリオでの滞在は短かった。またオリンピックでプレーするチャンスがあることを願っている」とコメントした。
予選ラウンドロビンの結果は以下の通り。
【グループ・ジョン マッケンロー】(1)A・マレー 2勝0敗
(3)
S・ワウリンカ(スイス) 1勝1敗
(5)
錦織圭 1勝1敗
(7)
M・チリッチ(クロアチア) 0勝2敗
【グループ・イバン レンドル】(2)N・ジョコビッチ 3勝0敗
(4)M・ラオニチ 2勝1敗
(6)
G・モンフィス(フランス) 0勝2敗
(8)D・ティエム 1勝2敗
(9)D・ゴファン 0勝1敗
ATPワールドツアー・ファイナルズは4選手が2グループに分かれて総当り戦を行い、各グループの上位2名が決勝トーナメントに進出。1位通過者はもう一方のグループの2位通過者と準決勝で対戦する。
獲得ポイントは予選ラウンドロビン1勝あたり200ポイント、決勝進出で400ポイント、優勝すると500ポイント、最大で1,500ポイントを獲得する。
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