男子テニスで世界ランク14位の
N・キリオス(オーストラリア)は、プロテニス選手として試合中に品位を欠く行為をしたとして、男子プロテニス協会のATPから重い処分が下され、それを受けてスポンサー契約を交わしていたマレーシア航空が契約の打ち切りを決めたと、マレーシアメディアの「FMT news」が19日に報じた。
先週行われた上海ロレックス・マスターズ(中国/上海、ハード、ATP1000)の2回戦でキリオスは、やる気のないプレーをしたり、主審と揉め事を起こすばかりか、観客へ暴言も吐いていた。
キリオスの母親がマレーシア出身ということもあり、2014年12月からマレーシア航空の顔として広告塔になっていた。
キリオスとの契約は、2014年3月に起きたマレーシア航空機消息不明事件や、同年7月に起きたマレーシア航空機撃墜事件から受けたイメージ悪化を払拭する活動の一環として交わされた契約だった。
しかし、その後キリオスはコート上でもコート外でも多くの論争を引き起こすような行為を度々行っていた。
17日にATPは、キリオスの行為は「テニスというスポーツの品位を害するもの」とし、ATPワールドツアー大会に対して8週間の出場停止処分を下した。
それはキリオスの上海ロレックス・マスターズでの振る舞いに対して16,500ドル(約170万円)の罰金が科されたあとに、これまでの度重なる無礼な行いなどを踏まえ、更に25,000ドル(約260万円)の罰金とともに出場停止処分も加えられていた。
自身の公式サイトでは「ファンの方々に謝罪をしなければならないことは十分承知している」と謝罪文を掲載していた。
今回のキリオスとの契約終了に対してマレーシア航空は「マレーシア国内はもとより、マレーシアから世界各地へ最高の旅を提供できる旅客機としてのビジネスをより成長させるためへの再建に今は全力を注ぎたい」という声明を発表した。
今年の10月11日にマレーシア航空は、イギリスのプロサッカー・チームであるリバプールFCとグローバル・エアーライン・パートナーとして3年間の契約を結んでいる。
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