テニスのウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)は4日、男子シングルス4回戦が行われ、第28シードの
S・クエリー(アメリカ)が世界ランク41位の
N・マウー(フランス)を6-4, 7-6 (7-5), 6-4のストレートで下し、自身初のグランドスラム8強入りを決めた。
>>ウィンブルドン対戦表<<クエリーは3回戦で、絶好調の王者
N・ジョコビッチ(セルビア)を下す大金星を飾っており、そのプレーを続けられるかと注目が集まっていた。
「もし負けたら、ほらジョコビッチにはたまたま勝ったんだ。それを続けられなかっただろう、と言われてしまう。今日はしっかり自分のプレーを貫き通して、本当に良いプレーが出来たと感じている」と試合を振り返った。
この日の試合でも、武器の強烈なサービスで23本のサービスエースを記録していた。しかし、この日の勝利はそれだけではなかった。アメリカ人男子がグランドスラムの準々決勝へ進出したのは、2011年の全米オープンで
A・ロディック(アメリカ)と
J・イズナー(アメリカ)以来だった。
その年のウィンブルドンでは、
M・フィッシュ(アメリカ)がベスト8入りを果たしており、ウィンブルドンでもそれ以来となるアメリカ人男子となった。
28歳でカリフォルニア出身のクエリーは、相手のサービスを待つ時に、無造作にラケットを回しながらリラックスしてコートに立っているのが癖だった。
「自然とやっているはず。なぜなら、そうしているとは知らなかったから」と自身の癖を指摘されて答えていた。
ジョコビッチのグランドスラム連勝を30で止めたクエリーは、その試合後「リラックスして試合に臨みながらも、何度も負けた試合はこれまであったのは確か」と語り、今大会ではそんな落ち着いた気持ちが良いサービスを生み出していた。
「この大会では、あまり多くの緊張を感じていない。きっとそんな状態は乗り越えてしまったのかもしれない。これからもリラックスして楽しみながら良いプレーをして、また勝利を飾れたらと願っている」と素直な想いを述べていた。
準決勝進出をかけて、準々決勝では第6シードのM・ラオニチと対戦する。ラオニチはこの日の4回戦で、第11シードの
D・ゴファン(ベルギー)を4-6, 3-6, 6-4, 6-4, 6-4の逆転で退けた。
クエリーは、2014年のウィンブルドンで準決勝進出を果たしたラオニチとの対戦成績を2勝1敗としている。
そして、この大会で起こしたジョコビッチからの奇跡的な勝利を忘れたくはないと言う。
「嘘などつかない。ジョコビッチとの試合の後、あの試合のハイライトを何度も何度も見ている。あの瞬間を満喫したいんだ」と正直に自身の大金星を振り返っていた。
(STATS - AP)
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