テニスの全仏オープン・ジュニア2016の本戦出場権をかけた「全仏オープン・ジュニア2016 ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES パリ決勝大会」(フランス/パリ、レッドクレー)は21日、女子シングルス決勝が行われ、第4シードの
清水綾乃が第3シードの
佐藤久真莉との日本人対決を6-4, 6-2のストレートで制して初出場で優勝を飾り、本戦への切符を手にした。
今大会は20・21日の2日間にわたり、フランス・パリ市近郊名門クラブACモンルージュおよびローラン・ギャロス(全仏オープン会場)にて実施された。
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名門クラブACモンルージュ
各国(日本、韓国、中国、ブラジル、インド)の予選を勝ち抜いた5名と各国準優勝者でランキング上位者1名の6名、男女12選手が出場し、大会初日(20日)に男女2組ずつに分けた予選リーグ、そして2日目(21日)に全仏オープンの舞台でもあるローラン・ギャロスにて、全仏オープン・ジュニア2016をかけた決勝戦が行われた。
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予選を勝ち抜いた各国の選手達
20日、女子は予選リーグから日本予選を勝ち抜いた清水綾乃(18歳/群馬県)と、日本予選で準優勝に終わったものの各国準優勝者の中でITFランキング上位者となりパリ決勝大会にコマを進めた佐藤久真莉(14歳/茨城県)が、決勝戦へ進出。
男子は、日本予選決勝を制した
田島尚輝(15歳/東京都)が、予選リーグ1戦目で勝利するも続く2戦目で敗れ、惜しくも決勝進出とはならなかった。
21日、ローラン・ギャロスのコート6に戦いの場を移し、日本人対決の女子決勝戦が行われた。
第1セットは清水が先取し、続く第2セットでは5ゲームを連取。第6ゲームでは粘る佐藤にブレークバックを許すも、最後は清水がサービスキープして優勝、見事全仏オープン・ジュニア2016への切符を手にした。
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清水綾乃
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佐藤久真莉
同日の男子決勝はラファエル・ヴァグネル(ブラジル)とリム・ミンソブ(韓国)が激突。 ヴァグネルは高身長から繰り出す力強いサービスとストロークでリムを圧倒し、6-2, 6-0のストレートで優勝を決めた。
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ラファエル・ヴァグネル
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リム・ミンソブ
「全仏オープン・ジュニア2016 ワイルドカード選手権大会 in partnership with LONGINES パリ決勝大会」で優勝の清水とヴァグネルは、5月29日から6月4日にローラン・ギャロスで行われる全仏オープン・ジュニア2016にワイルドカード枠で出場する。
主催のフランステニス連盟(FFT)は、このような機会から世界でも活躍し、今後の日本や各国のテニス界を牽引していく次世代プレーヤーを発掘、成長出来る環境を提供する取り組みを続けていく。
【選手コメント】
[清水綾乃(18歳/群馬県/高崎テニスクラブ)]
今回のワイルドカード選手権を優勝することが出来て、素直に嬉しいです。まず日本で優勝することが目標だったので、まさか世界で優勝するとは思っていなかった。
日本で対戦した時は佐藤選手のテニスが分からなかったのですが、今回は2回目だったので相手のテニスをわかっていたにも関わらず、日本で戦った時よりも自分から攻めていく展開が少なかったことが反省点です。
全仏オープン・ジュニア本戦では格上の選手しかいないので、チャレンジャーの気持ちで思い切りやっていきたいと思います。今回のように、まずは1つずつ、1回戦を頑張ります。
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[佐藤久真莉(14歳/茨城県/CSJつくばテニスガーデン)]
日本予選では清水選手に自分で攻めていった中で決めることが出来なくて負けてしまったのですが、今回の決勝では最後の決め球が東京(日本予選)の時よりはしっかり決められて戦うことができました。
ローラン・ギャロスのコートでプレーが出来ることは中々ないので、今回の機会はとても良い経験になりました。将来は私もこの場所で活躍したいと思います。
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[田島尚輝(15歳/東京都/TEAM YONEZAWA)]
(20日の)予選リーグ2試合目を振り返って、自分のチャンスが何回かありましたが、そこを逃してしまったのが敗因でした。第1セットで流れを掴めなかった。最後の方も自分の球が浅くなり、相手の思うようにやられてしまいました。
次はウィンブルドン・ジュニアに参戦します。今回とはコートは違うけど、ここローラン・ギャロスで見つけた課題や経験をもとに、ウィンブルドンでしっかり活躍したいです。
【関係者コメント】[フェドカップ日本代表監督 土橋登志久氏]
まだまだレッドクレーの経験が少ない日本ジュニアが多い中、今回優勝し、全仏オープン・ジュニアの出場権を獲得した清水選手の活躍は素晴らしい。
全仏オープン・ジュニア・ワイルドカード選手権にて清水選手や佐藤選手が早くからこのような経験が出来たことは、彼女たちが成長するチャンスとなります。またこのような大会が継続的に行われれば、今後の日本ジュニアの育成にとっても非常に良いきっかけになると思います。
[フランステニス連盟 事業開発部ディレクター/ 本大会事業統括責任者 サム・プリモー氏]
改めて日本人選手の高いレベルに感動しました。現在活躍する
錦織圭選手の次世代の選手が次々と育ってきいると強く感じました。また、是非来年もこの全仏オープン・ジュニア・ワイルドカード選手権大会日本予選から、パリ決勝大会へ勝ち上がり、そして全仏オープン・ジュニアの出場権を獲得してほしいと思います。
清水選手、初めてのグランドスラム出場おめでとうございます。今までの練習や経験を活かして、このローラン・ギャロスでのプレーを楽しみながら、力を出し切ってください。
【開催概要】日本語正式名称:全仏オープン・ジュニア ワイルドカードカード選手権大会 in partnership with LONGINES パリ決勝大会
英語正式名称:RENDEZ-VOUS A ROLAND-GARROS JAPAN IN PARTNERSHIP WITH LONGINES(ランデブー ア ローラン・ギャロス ジャパン イン パートナーシップ ウィズ ロンジン)
日程:2016年5月20日(金)-21日(土)※フランス時間
会場:20日(金)/フランス・パリ近郊名門クラブ、21日(土)/全仏オープン会場内コート6
出場選手:各国予選大会を勝ち抜いた13歳から18歳までのプレーヤー 男女各6名
試合方法:男女シングルス ベスト オブ スリータイブレークセット
・20日(金) 男女それぞれA・Bのグループリーグに分かれて試合を実施
・21日(土) 各グループ1位にて決勝戦を実施
※男女それぞれの優勝者には全仏オープン・ジュニア2016大会出場権を付与
主催:フランステニス連盟
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