女子テニス界の妖精と呼ばれる
M・シャラポワ(ロシア)が、今年の1月から禁止薬物に指定されたメルドニウムの陽性反応が全豪オープン期間中に受けた検査で出たことを打ち明けてから4日後の11日に、自身の公式フェイスブックにファンへ向けて手紙を掲載した。
元世界ランク1位のシャラポワは、7日にロサンゼルスで開いた会見で、今回の出来事は全て自分に責任があると語っていた。28歳のシャラポワは長期に亘る出場停止処分を下される可能性があり、そうなると今シーズンの活動はおろか、夏に行われるリオ・オリンピックへの出場の可能性も絶たれる。
シャラポワはメルドニウムの陽性反応が出た知らせを先週受け取っていた。メルドニウムとは、シャラポワがこの10年間数々の健康上の理由から服用していた血流を促進する薬。酸素の吸収性、持続性を高める効果が認められたために今年の1月1日から禁止薬物に新たに追加されていた。
そして、国際的スポーツ界で数名のアスリートがその薬を使用し陽性反応を出している。シャラポワを含め全ての選手に対して、世界アンチ・ドーピング機構(WADA)は昨年12月に禁止薬物の新しいリストを知らせていた。シャラポワはただそのリストを表示するリンクのクリックを怠り、単なる自身の不注意だったと語っていた。
シャラポワはその手紙で以下のように綴っていた。
ファンの皆様へ「ここで皆様へいくつかの情報を分かち合い、最近のニュースについて話し合い、そしてメディアに伝えられたことで偽りがあることをお知らせするために手紙を書きました。そして戦おうと決断したのです。
皆さんは多大なる応援をこれまでも表してくれました。そして、そのことには本当に感謝しています。しかし、全てではないもののメディアが伝えていることの一部は湾曲して伝えられ、実際に起きた事実と違う内容で伝えられているものがあるのを知ったのです。
メディアが伝えたところによると、私が服用していた薬が近々禁止薬物になるということを5回注意されたと語られていました。しかしそれは真実ではなく、そんなことは一度もありませんでした。
禁止薬物について知らなかったことについては何も言い訳はしません。2015年の12月22日にメールを受け取ったということはすでにお伝えしました。その主要事項は「2016年にテニス反ドーピング・プログラムが新たに禁止薬物に追加した主な変更」とするものでした。それにもっと注意を払うべきでしたが、その他のレターやウェブサイトや配布物に埋もれてしまいました。
12月18日に「プレーヤー・ニュース」と書かれたメールを受け取りました。それにはウェブサイト上のニュースレターが含まれており、世界を回る方法や、これから訪れる大会、ランキング、統計資料、掲示物のお知らせ、誕生日のお祝い、そしてアンチ・ドーピング情報が含まれていました。
この「警告」に気付くためには、アンチ・ドーピングとは関係のない題名が付いたリンクがあるメールを開かなければならないのです。そしてウェブページを開き、パスワードやユーザーネームを入力し、探してクリック、探してクリックを繰り返して読むのです。
あるメディアはそれを警告だったと呼ぶかも知れません。でも、ほとんどの人は見つけることが難しいと感じるでしょう。
禁止薬物が有効になったあとの2016年の初めには、色々な大会で「ウォレット・カード」というものが配られました。このドキュメントには小さい印刷物に何千という言葉が載っていました。
それをしっかり吟味するべきだったかって?そうなのです。でももしそのドキュメントを見たとしても、私が言いたいことが分かるかと思います。言い訳などはないとまた言いますが、それでも5回警告を受けたとは言えません。
また、薬に関しては毎日など服用していません。ドクターが指示した時だけ、推薦された少量を服用していたのです。
これまでしてきたプレーには誇りを持っています。ずっと正直に素直でいました。検査について真実を隠すために、怪我をしているように偽ったりもしません。
私の詳しい診断記録を受け取り、ITFが開く公聴会を待ち望んでいます。またコートに立ってプレーを許されることを願っています。そして、ファンの皆様には真実と事実を知ってもらいたいと思っています。」
マリア(STATS - AP)
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