男子プロテニス協会のATPは11日、2015年のグランドスラム番狂わせ2位を
錦織圭 vs
B・ペール(フランス)の全米オープン1回戦と発表した。
B・ペール 6-4, 3-6, 4-6, 7-6 (8-6), 6-4 錦織圭
2014年の全米オープンでは、ベースラインからの素晴らしいテニスを披露し、次々と強敵を下す疲れ知らずの勝ち上がりを見せて決勝進出を果たした錦織。決勝戦では
M・チリッチ(クロアチア)に屈したが、その後は世界のトップ5入り。
R・フェデラー(スイス)は錦織を「堅実で安定していて、とても危険な選手。」と称し「どんなスコアだろうが、どれだけ試合が長くなろうが関係ない。圭は全く諦めない選手だと気付くだろう。」と称賛した。
そんな高い評価を受けていた25歳の錦織は、再び全米オープンのコートに立った。直前のハードコート・シーズンでもワシントンDCで優勝し、モントリオール・マスターズでは
R・ナダル(スペイン)を下し、
A・マレー(英国)に敗れるもベスト4入りも果たしていた。
迎えた全米オープン1回戦、第1セットを落とした錦織だったが、その後は勝利を手にするかのように、ペールから主導権を奪う試合展開を見せた。
第4セットのタイブレークでは6-4と2本のマッチポイントも握るも、フォアハンドのミスを犯してチャンス逃すと、ペールに強烈なサービスを決められてしまった。そしてペールが握った最初のセットポイントでは、錦織のショットがネットにかかり、ファイナルセットへ。
26歳のペールは、ファイナルセット序盤で錦織からブレークすると反撃の隙を与えず3時間14分で勝利をものにした。当時世界ランク41位のペールは、これが自身3度目のトップ10選手からの勝利で、トップ5選手からは初勝利となった。
前年の準優勝者が翌年の1回戦で姿を消したのは、1991年の
A・アガシ(アメリカ)以来のことだった。アガシは1990年の全米オープンで
P・サンプラス(アメリカ)に敗れたが準優勝を飾っていた。
ペールは「圭とのドローを見た時、運が悪いと言ってしまった。前年の準優勝者との1回戦だなんて。でも、楽しみを探さなければいけなかった。良い気分で楽しくやろうと。大きなスタジアムの大きなコートで試合が出来る。コーチも、1番大切なことは勝とうが負けようが、コートを去るときに楽しかったと思えるプレーをすることだと自分に言ったんだ。」と試合へ向けての気持ちを語っていた。
錦織は「初戦で負けるのは、いつも悲しいもの。悪いプレーだったとは思わなかった。最高のプレーでもなかったが、いつも初戦というのは簡単なものではない。彼(ペール)は良い選手。来年は強くなって戻って来たい。」と語っていた。
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