男子テニスツアーのBNPパリバ・マスターズ(フランス/パリ、ハード)は8日、シングルス決勝が行われ、第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)が第2シードの
A・マレー(英国)を6-2, 6-4のストレートで下し、今季10度目のタイトルを獲得すると同時に、同一シーズンでのマスターズ大会最多となる6度目の優勝を成し遂げた。
>>パリ・マスターズ対戦表<<ジョコビッチの10度目の優勝は、2位の
R・フェデラー(スイス)の今季6度の優勝を4大会も上回るもの。マスターズ大会だけでも26度目の優勝となり、これはフェデラーより2度多く、最多優勝を誇る
R・ナダル(スペイン)へあと1勝と迫った。
「完全を目指すのなら、卓越した域に到達するのかもしれない。そんな想いを心に刻んでいる。」と10度のグランドスラム優勝を持つジョコビッチ。
今季グランドスラム3大会を制したジョコビッチは、その唯一獲得していないタイトルが全仏オープン。今年は決勝戦で
S・ワウリンカ(スイス)に屈した。加えて、その全仏オープンでの優勝が、ジョコビッチのテニス人生において未だ獲得していないグランドスラムタイトルとなっている。
全仏オープンを制することで、4つのグランドスラム全ての優勝を果たす「生涯グランドスラム」を達成するジョコビッチだが、今季は2011年以来2度目となる同一シーズンで全仏オープンを除く3つのグランドスラム優勝を果たした。同一シーズンで全てのグランドスラムの優勝を飾る「年間グランドスラム」へ向けて2016年は、更にモチベーションが高まる。
「常に気を抜いたりなどはしていない。いつも全力で努力をしているつもり。なぜならそれが唯一、成功を導き出してくれる方法だと知っているから。現状維持をしようとしただけなら、それは自分にとっては後退を意味するからだ。」と語る28歳のジョコビッチは、今季これで14大会連続での決勝進出で10度目の優勝となった。
大会3連覇を達成したジョコビッチは、通算4度目の優勝だった。これは自身のコーチである
Bo・ベッカー(ドイツ)の持つ大会最多優勝の3度を超える新たな記録。
「肉体的な意味でも精神的な意味でも、ピークに到達していると思っている。」と自己分析をしていた。
これでここまでの連勝を22へと伸ばしたジョコビッチは、ロンドンで11月15日から開催される男子ツアー最終戦であるバークレイズATPワールドツアー・ファイナルズでも4連覇へ向けて優勝候補筆頭と目される。
「この勢いを減速させるつもりはないし、また素晴らしい優勝で今シーズンを締めくくりたい。」と最終戦への意気込みを加えていた。
(STATS - AP)
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