テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は6日、
R・ビンチ(イタリア)との女子シングルス4回戦に登場するはずだった第25シードの
E・ブシャール(カナダ)は、ロッカールームで転倒した際に頭を打ち脳震盪と診断されたため、棄権を申し入れた。
>>全米オープン対戦表<<今季はここまで不振にあえいでいたブシャールだったが、今大会では4回戦へ進出する活躍を見せるも、思わぬアクシデントで終止符を打つことになってしまった。
アクシデントは4日に起きた。シングルス3回戦に勝利し、ミックスダブルスの1回戦にも勝利したブシャールだったが、その後ロッカールームで転倒。激しく頭を打ってしまい、5日に予定していた女子ダブルスとミックスダブルスを既に棄権していた。
シングルスについてはまだ決断していなかったが、6日に大会側から脳震盪だと診断が明かされ、正式にシングルスも棄権すると発表した。
昨年のウィンブルドンで準優勝を飾った21歳のブシャールは、今大会へ入るまで思うような成績が出せずにいた。しかし、今大会では徐々に本来のプレーを取り戻し始めており、大会直前に元世界ランク1位の
J・コナーズ(アメリカ)から指導を受けていた。
昨年の秋には自己最高位の世界ランク5位を記録したブシャールだったが、現在は25位まで落としている。
今回の全米オープンはここまで3試合連続で勝利を飾り、それは今年の全豪オープンでベスト8入りした時以来のことだった。3回戦でブシャールは、昨年の全豪オープン準優勝者の
D・チブルコワ(スロバキア)との接戦を制した。
ブシャールはこの日、大会会場へ姿を見せたが、上着のフードで頭を覆い黒いサングラスを掛けて恐る恐る歩いて会場入りしていた。
一方、世界ランクを43位まで落としている32歳のビンチは、労せず準々決勝進出となった。ビンチのグランドスラムベスト8進出は、2013年の全米オープン以来。
(STATS - AP)
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