男子テニスで34歳の
R・フェデラー(スイス)は、今は自分のスケジュールは自分のやり方で決め、その瞬間を大切にするためにも十分な時間を費やしている。ウィンブルドン決勝で
N・ジョコビッチ(セルビア)に敗れてからも約1カ月ツアーから離れ自分自身への時間を持っていた。
>>全米オープン対戦表<<ウィンブルドン後にフェデラーは、家族と共にする時間を設けたり、自身のチャリティ活動の一貫としてアフリカを訪れていた。そんな休養期間はフェデラーにとって良い方向へ働いている。
フェデラーは先週のシンシナティで、全てストレートで勝利するなど他を圧倒する強さで優勝。世界ランクも2位へと返り咲いて全米オープンへ臨む。シンシナティでの優勝直後には、スタンドにいた家族の元へ走りより喜びを分かち合っていた。
テレビ局のインタビューにも「もうちょっと落ち着かせよう。この時間も本当は優勝を祝いたいけどね。」と余裕を見せて応じていた。
休養を取り準備が整ったフェデラーは、2004年から2008年まで5連覇を達成した全米オープンへ向けて自身のテニスに多少の変化も加えていた。そのフェデラーは、全米オープンではシンシナティの決勝でストレートで下したジョコビッチとは反対側のドローにいる。
「ニューヨークに来るのは大好きなんだ。そしてまたそこから離れるのも嬉しく思う。なぜならニューヨークは毎週毎週ピリピリしているから。たくさんの人々や旅人、交通量も多い。でも同時にそんな一面も大好きさ。この街のエネルギーは半端ないからね。」とニューヨークについて語っていた。
「街中を歩き回ると他では見られない物を見ることが出来る。ニューヨークが好きさ。ニューヨークが誇る美術館やレストラン、そのほか立ち止まって買い物をしたり訪れたりする場所など。この街にはやりたいことがたくさんあるんだ。もちろんこの大会はツアーの中でも自分の好きな大会の1つでもある。」
この夏の彼の過ごし方を見ると、フェデラーはより注目を集める選手の1人である。
フェデラーはこの数年は自身のスケジュールを調整し、妻や子供達とより多くの時間を過ごせるように調整している。加えてそれは、30歳を過ぎた体に負担を与えすぎないようにもする方法でもある。
今月カナダで行われたロジャーズ・カップをテニス人生で初めて欠場し、祖国スイスに滞在してその時間をトレーニングに当てていた。これまではその大会を、その後のハードコート・シーズンへ向けて磨きをかける大会として位置付けていた。
今年はそのかわり、ウィンブルドン後の最初の大会としてシンシナティ大会に登場したフェデラーは、特にそのサービスで目を見張る成果を出していた。5試合で10セットを戦ったフェデラーは、そこでプレーしたサービスゲーム39ゲームで1度もブレークを許さなかった。大会を通して相手に握られたブレークポイントもわずか3ポイントと、驚きの統計を叩き出していた。
フェデラーは相手のセカンドサービスでは、より一層ネットへつめるプレーを見せ、相手にプレッシャーを与え1ポイントを短くするように努めていた。それを続けようとする彼の考えは、大会を通して上手くいっていた。
「自分にとってよりチャレンジになるものに思えたし、対戦相手に集中するより自分にとってはより楽しくもあった。だからこれまでとは違うスタイルをトライしたんだ。それはあの大会だけかも知れないし、ニューヨークでもするかも知れない。ここからより前へ進むために、良いアイデアを与えてくれるかも知れないと思っている。」とフェデラーは自分のプレーに対する考えを述べていた。
(STATS - AP)
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