男子テニスの国別対抗戦であるデビスカップの準々決勝が17日から19日まで行われ、オーストラリアは地元ダーウィンにカザフスタンを招いて試合に臨む。その初日に
B・トミック(オーストラリア)が警察に連行されるという驚きのニュースが飛び込んできた。
世界ランク25位で22歳のトミックは、ランキング上ではオーストラリア・ナンバー1であるため、カザフスタンとの準々決勝に出場するはずだった。しかし、トミックは数週間前にオーストラリアのテニス協会や、協会役員を務める
P・ラフター(オーストラリア)に対して批判的なコメントを出したため、今回のデビスカップのメンバーから外されていた。
トミックは、滞在していたアメリカのフロリダ州マイアミビーチのホテルで、警察に拘束された。
ホテルで他の宿泊客から大音量で流していた音楽がうるさ過ぎるとクレームがあったため、3回ほど警備員がトミックのスウィートルームを訪ねていた。
マイアミビーチ警察が報告したところによると、トミックはホテルの警備員に向けて攻撃的に指をさしながら大音量で音楽を流し続けていた。そのため、ホテル側は警察に通報し事件となってしまった。
トミックは部屋から退出するように求められたがそれを拒否。その後、抵抗したことに対して罪を負わされた。オーストラリアのメディアによると、トミックは懲役になる可能性があると伝えている。
17日、トミックがシドニーのラジオ局に対して、最初はノックの音が聞こえなかっただけだったと語り、この件に関して謝罪していた。
ラフターはオーストラリアのメディアに、トミックがどん底まで落ちたと感じていると正直な思いを述べていた。
オーストラリアのデビスカップ監督であるW・マスール(オーストラリア)は、すぐにでもトミックと話がしたいと願っている。
「彼(トミック)の援助をするべきだと思っている。自分には4人の子供がいる。彼は22歳の子供のように自分の目には映っているんだ。」
「彼のことは好きなんだ。個人的に彼へメッセージを送るつもりさ。彼が自分と話をしてくれるかどうかは彼次第。しかしながら、彼はただ前へ進んで一番良い状態へ戻ることを本当に願っている。それは、テニス選手としてテニスをすることさ。」と、マスールは自身の想いを語っていた。
しかし、トミックが警察沙汰を起こしたのは、今回が初めてのケースではない。
2013年は、オーストラリア・ブリスベン近郊のゴールドコーストで2度のスピード違反から運転免許を取り上げられた。2014年には、ゴールドコーストのアパートのスパで、友人と激しい喧嘩を起こし、警察の取り調べを受けた。
また、トミックの父親であるジョン・トミックは、息子のヒッティング・パートナーだったT・ドルーに暴行した罪で8ヵ月間の執行猶予を言い渡されており、男子プロテニス協会のATPからは2013年9月から1年間大会会場などへの立ち入りを禁止されていた。
(STATS - AP)
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