男子国別対抗戦であるデビスカップのワールドグループ1回戦は6日に初日を迎え、
V・トロイキ(セルビア)が
B・コリッチ(クロアチア)を4-6, 1-6, 6-3, 6-2, 6-1の逆転で下し、
N・ジョコビッチ(セルビア)に続く勝利を飾りセルビアがクロアチアから2勝0敗とリードした。ジョコビッチは第1試合でM・デリッチを6-3, 6-2, 6-4で下していた。
セルビアのクラリェボのインドア・ハードコートで行われているこの戦い、土曜日にはダブルスが行われ、セルビアのトロイキ/
N・ジモニッチ(セルビア)組がクロアチアのM・ドラガニャ/ F・スクゴール組と対戦し、早くもセルビアの勝利を狙う。
この対戦、クロアチアは昨年の全米オープン・チャンピオンの
M・チリッチ(クロアチア)を怪我で欠いているため、18歳で延び盛りのコリッチをエースにセルビアに挑んでいる。試合はコリッチのペースで始まり2セットを連取したが、痙攣を起こしたコリッチは明らかにプレーのレベルが下がりトロイキが逆転に成功した。
「最初の2セットは彼(コリッチ)のプレーに対してどうして良いのか分からなかった。」とトロイキ。「経験は自分の方があるのは分かっていた。そして何とか徐々にリズムを掴んで自分のプレーが出来るようになっていった。」と語るトロイキは、ドーピング違反により1年間の出場停止処分が明け復帰を果たしていた。
セルビアとクロアチアはかつてはユーゴスラビアとして同じ国として戦っていたが、1990年代の戦いを潜り抜けて独立を果たしてからこれが2度目の対戦となる。
最初の対戦となった2010年の準々決勝では、クロアチアのスプリットで試合が行われたが、ジョコビッチ率いるセルビアが勝利を飾るとその後も勝ち上がり、その年に初優勝を飾った。セルビアは今年はその年に続く2度目の優勝を狙う。クロアチアも2005年にデビスカップを制している。
元ユーゴスラビアだったセルビアとクロアチアとの関係は未だに熱いものがあるが、セルビアのクラリェボへ訪れたクロアチア・チームは、セルビアからの温かい歓迎に驚きを隠せなかった。
デリッチは「観客の皆さんには感謝します。嬉しい驚きです。我々の国歌の後にも大きな拍手を受けました。」と、歓迎された気持ちを語っていた。
ジョコビッチも「戦争の傷跡はまだ生々しいにも関わらず、こんな温かい歓迎はなかなか見ることが出来ない。」と、この日の会場の雰囲気に喜びを表していた。
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