14度のグランドスラム優勝を誇る
R・ナダル(スペイン)は、祖国スペインを率いるデビスカップの監督に女性のガーラ・レオンさんを指名した事に対して沸き上がった論争に不満の声を上げている。
レオンさんが監督に任命された時、伯父でコーチのトニー・ナダル氏は女性が男子テニスの試合を指導できるのかとした発言をしていた。それから女性の監督と言う事に対しての論争が始まっていた。
ナダルはレオンさんに対しても、スペイン・テニス協会に対しても強固な意見を述べている。
「デビスカップの監督として、選手に対してチームの協調性やチーム力を作ろうとする事より、監督もテニス協会も女性だからと言う討論をしている事が自分にとっては不思議だし、間違いであり、ばかげている。」と厳しい見解を表していた。
加えてナダルは、テニス協会会長のホセ・セスカヌエラ氏は、監督を指名する権利があるとしながらも「この問題を明らかにポピュリズムな問題にシフトしようとしているようにしか思えず、それはフェアーじゃないのでは」と問いただしていた。
トニー・ナダル氏は今年の9月に、レオンさんがスペイン・デビスカップ初の女性監督に任命された時に「男子テニス界でのバックグラウンドのある人物が監督にふさわしいのでは」と、レオンさんの監督就任に疑問を投げ掛けていた。しかしその発言はスペインの主要な政党やメディアから性差別ではと非難を浴びていた。
レオンさんの監督就任は、
A・モレスモ(フランス)をコーチに就けている
A・マレー(英国)や国際テニス協会などからは賛同されていた。
レオンさんは監督就任後、数名のスペイン選手と直接会ってはいるものの、まだナダルとは顔を合わせていない。
「女性だからと言う事を許してもらうつもりはない。」と語るレオンさんは、先月行われたプレーヤー・ミーティングの席でメディアに語り、加えて彼女はスペイン・チームを建設的でプロフェッショナルなものにしたいとする持論も添えていた。
ナダルは虫垂炎の手術のために、男子ツアー最終戦も欠場し今は治療に励んでいる。彼が火曜日に明かしたところによると、1月はアブダビで行われるエキシビションから来シーズンをスタートするという。
今季ワールドグループ落ちをしてしまったスペインは、2015年はワールドグループⅠのヨーロッパ/アフリカ・ゾーンでデビスカップを戦い再びワールドグループへの復帰を目指す。スペインは3月6日から8日に行われる1回戦は免除されているため、レオンさんの監督デビューは7月17日から19日に行われる2回戦となる。
ナダルがスペイン代表としてデビスカップに出場したのは1年前で、それ以降スペインは勝ち星を上げていない。
スペインのデビスカップでは今回が初めて女性の監督となるが、女子国別対抗戦のフェドカップでは1993年から2011年までミゲル・マルゲッツ氏が監督をしており、1993年から1996年まで4連覇を達成していた。
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