女子テニスの国別対抗戦フェドカップは8日と9日に決勝戦が行われ、ウィンブルドンを制した
P・クヴィトバ(チェコ共和国)の活躍などで、チェコ共和国がドイツを3勝1敗で下し優勝を飾り幕を閉じた。
チェコ共和国のプラハで行われた決勝戦、初日のシングルス2試合とダブルス1試合でドイツに2勝1敗とリードし優勝へ王手を掛けていたチェコ共和国は、2日目の第1試合となったリバース・シングルスで、クヴィトバが
A・ケルバー(ドイツ)を7-6 (5), 4-6, 6-4の接戦で下すと同時に、この4年間で3度目の優勝をチェコ共和国へもたらし、地元ファンの声援に答えていた。
エース対決を3時間近い接戦で制したクヴィトバは「お互い素晴らしいプレーの連続だったし、全力で戦った。そんな試合が出来てとても嬉しく思っている。試合の序盤からアップダウンの激しい展開だった。どのポイントでも全力を出し切らなけらばならない試合だった。」と試合を振り返っていた。
勝敗を決める第3セットでは、ゲームカウント1ー4と劣勢に立たされたクヴィトバだったが、そこから4ゲームを連取する猛攻を見せると、ゲームカウント5ー4で迎えたサービング・フォー・マッチでは、握った4度目のマッチポイントで、ケルバーのショットがネットとなりゲームセット。
その瞬間、チームのメンバーと喜びを分かち合い、13,000人で満員となっていたスタジアムが歓喜で溢れた。
「チェコがフェドカップで優勝した!おめでとう!」とチェコ出身のレジェンドである
M・ナブラチロワ(アメリカ)さんも自身のツイッターで喜びを呟いていた。
チェコ共和国は1993年に、チェコスロバキアから分離独立してから、2011年の決勝戦で敵地ロシアで初めて優勝を飾り、クヴィトバはその時も優勝メンバーの1人だった。その翌年は地元チェコで2連覇を達成していた。
チェコスロバキア時代には1983年から1985年の3連覇を含む5度の優勝を飾っており、その1983年の優勝の時も決勝戦でドイツを下していた。
「こんな瞬間は毎日経験できることではないし、それをまたこうして祖国で2度目となる経験を味わう事が出来た。」とクヴィトバは地元での優勝を更に喜んでいた。
この日の試合では、第1セットでケルバーの16本に対して30本ものイージーミスを犯したクヴィトバは、ケルバーにゲームカウント2ー5とリードを許す苦しい展開を強いられた。しかしそこからブレークバックに成功するとタイブレークへと持ち込んだ。
そのセット、ケルバーは6本のセットポイントを握るも取りきれず、タイブレークでは2度目のセットポイントをクヴィトバが決め76分で第1セットを先取した。
不安定な中でもクヴィトバは武器であるグランドストロークとサービスで、試合を通して70本のウィナーと12本のサービスエースを記録し勝敗を手中に収めた。
チェコ共和国vsドイツの結果は以下の通り。
【結果】
○P・クヴィトバ vs. ●
A・ペトコビッチ(ドイツ) 6-2, 6-4
○
L・サファロバ(チェコ共和国) vs. ●A・ケルバー 6-4, 6-4
○P・クヴィトバ vs. ●A・ケルバー 7-6 (7-5), 4-6, 6-4
○L・サファロバ vs. ●A・ペトコビッチ not played
●
A・フラヴァコバ(チェコ共和国)/
L・フラデカ(チェコ共和国) vs. ○
J・ゴルゲス(ドイツ)/
S・リシキ(ドイツ) 4-6, 3-6
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