テニスのグランドスラムである全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は8日、男子シングルス決勝が行われ、第10シードの
錦織圭(日本)が第14シードの
M・チリッチ(クロアチア)に3-6, 3-6, 3-6のストレートで敗れ、日本人初のグランドスラム優勝の歴史的快挙を逃した。しかし、日本人初のグランドスラム準優勝を果たした。
試合後に錦織は自身のフェイスブックに「ニューヨークありがとう!私に素晴らしい2週間を与えてくれました。来年戻ってくるのを待つことが出来ません。」と綴った。
錦織は、8月上旬に右足の親指に出来た嚢胞を取り除く手術を受けており、全米オープンの前哨戦であるロジャーズ・カップ男子とW&Sマスターズの2大会を欠場した。19日に抜糸を行い、その後は順調な回復を見せたものの、今大会への出場が当日まで危ぶまれていた。
しかし、復帰戦となった今大会1回戦では勝利を飾り、その後自身も驚くほどの好調ぶりで勝ち上がった。
4回戦では第5シードの
M・ラオニチ(カナダ)、第3シードの
S・ワウリンカ(スイス)、第1シードの
N・ジョコビッチ(セルビア)と、3人のトップ5シードを下す活躍を見せた。ラオニチとワウリンカとの試合ではいずれもフルセットにもつれる接戦となり、その2試合の合計時間は8時間半にも及んだ。
準決勝では、王者ジョコビッチのボールに食らいつき、最後まで攻めの姿勢を変えず、得意のリターンとバックハンドでジョコビッチを苦しめた。そして日本人初で自身初となるグランドスラム決勝進出を決めた。
決勝ではフェデラー撃破で好調のチリッチに敗れるも、日本人初のグランドスラム準優勝という快挙を達成した。今回の錦織の活躍には、地元アメリカの人たちも驚いていた。さらに試合中には何度も圭コールがかかるほど、世界中の人たちに応援されていた。
大会後に発表された世界ランキングではアジア勢最高位の8位に浮上さらに、最終戦ランクでは6位となり、日本人初の最終戦出場が射程圏内となった。
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