男子テニスのATPワールドツアー・ファイナル(イギリス/ロンドン、ハード)は8日、予選ラウンドロビンが行われ、第7シードの
S・ワウリンカ(スイス)が第3シードの
D・フェレール(スペイン)を6-7 (3-7), 6-4, 6-1の逆転で下し、大会初出場で決勝トーナメント進出を果たした。
現地金曜日の午後に行われたこの試合、勝利した28歳のワウリンカは予選ラウンドロビンを2勝1敗とし、決勝トーナメント進出にはその後のナイトマッチで行われる
R・ナダル(スペイン)とT・ベルディフとの試合の結果次第となった。そして、ナダルがベルディフを下したため、ワウリンカの決勝トーナメント進出が決まった。
勝利したワウリンカは、ナダルとベルディフの試合前に「もちろん今夜はラファ(ナダル)を応援するよ。今週の3試合は全てで全力を尽くしたんだ。例えベルディフが勝って自分が準決勝へ進めなくても、すでにこの大会では信じられないようなプレーが出来ている。」と、コメント。
「ベルディフも倒したし、世界3位のフェレールにだって勝った。ナダルには負けたけど、接戦を演出だった。終始高いレベルでプレーが出来たし、それが最も大切な事。今夜、どんな結果が出たとしても、この大会についてはただただ満足した大会だったと思っている。」
「試合の序盤で彼(フェレール)がベストの状態ではないとわかった。ちょっと疲れているようだった。特に精神的にね。長いラリーのほとんどで、自分が主導権を握る事が出来た。」
「大切だった事は、必死に戦ってボールを相手コートへ返して、しっかり彼についていく事。そして長いラリーを戦える事や、急ぎ過ぎず攻撃的なプレーが出来ている事を彼に示す事が必要だった。最終的にそれを良く出来たし、それが勝敗を分けたと思う。」
「第1セットもチャンスがあった。最初はちょっと緊張してしまって、いくつかのミスを犯してしまった。フェレール相手にそれでは駄目。彼はどこにでもいるし、常に向かって戦ってくる選手だから。」
「コートの隅々まで走れる事や、自分のテニスを更に上達させる事、全てのポイントを戦えるという事を彼に見せた。もし彼が僕を倒したいと思うのなら、そうする方法を自分自身で見つける必要があった。」
今シーズンのワウリンカは、ポルトガル・オープン男子で自身4度目の優勝を飾り、ムチュア・マドリッド・オープン男子ではマスターズ1000大会自身初となる決勝進出、ナダルに敗れたものの準優勝に輝いた。
全仏オープンではベスト8入りし、全米オープンでは自身初となるグランドスラムでの4強入りも果たすなど、キャリアベストのシーズンを送り、この最終戦にも初めての出場を果たしていた。
その後のナイトマッチで行われた試合で、ナダルがベルディフを6-4, 1-6, 6-3で下した事により、予選ラウンドロビンのグループAは、ナダルが3勝0敗で1位、ワウリンカが2勝1敗で2位、ベルディフが1勝2敗で3位、フェレールが0勝3敗で4位が決まり、ナダルとワウリンカが準決勝進出を決めた。
ワウリンカは初の最終戦出場で、準決勝進出を果たす結果となった。
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