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4日から始まった男子テニスツアーのVTRオープン(チリ/ビニャ・デル・マール、賞金総額41万200ドル、クレー)に第1シードで出場している世界ランク5位のR・ナダル(スペイン)はこの大会が復帰戦となる。
現在の世界ランクで5位へとランキングを下げているナダル。彼は昨年のウィンブルドン以降コートに立っておらず、全豪オープン後に発表された世界ランクで2005年5月以来となる5位へと落としていた。しかし復帰を願う彼は、今はランキングはそれほど気にしていないと語る。
「7ヶ月以上もコートから離れている今、ランキングを考えている場合ではない。大会ごとにどんどん良いプレーをして行きたいんだ。」と、実戦をこなしつつ世界のトップレベルのプレーへ戻る事を一番に考えている事を明かした。
「回復過程は順調だったし、こうしてクレー大会で復帰できる事には喜びを感じているんだ。この大会に来れて嬉しいし、この1週間を楽しんでプレーしたいと思っているし、その後に膝がどのようになるかを見てみたいんだ。」と語るナダルは、南米での大会へは実に2005年以来となる出場。
「感触は良いけど、公式戦をこなす必要がある。辛抱強く、ゆっくり再開したいんだ。最高のプレーが出来るほど走れなくても特に気にはしていないよ。出来る限り、ベストの状態へ近づければそれで良いんだ。」
とナダルは、自分自身のプレーや結果よりも、これまでも何度か苦しめられた左膝の怪我の回復具合を優先に考えて大会を過ごしたいと言う気持ちを語っていた。復帰を決めたものの、未だに不安を抱えている事があるとも明かした。
「最後に公式戦をしてから7ヶ月以上経っている。こんなに長くツアーから離れていたのは初めてだから、何が起きてもおかしくはない。もちろんそんな事は起きないようにしなければならないけどね。それでも何事にも万全を期して忍耐が必要だと思っている。どこかで再開しなければならないし、今が正しい時期だし、ここが正しい場所だと信じているんだ。」
「未だに違和感を感じてしまう事があるから、いつもテニスが出来るわけじゃないんだ。本当は毎日のようにしたいんだけどね。この大会では、今自分の持っているベストを尽くして、そしてそれに膝が耐えられる事を願っているよ。」
ナダルは当初、今シーズン開幕と同時に復帰する予定でいたが、シーズン開幕直前にウィルス性胃腸炎を患ってしまい、復帰が先延ばしになる不運に見舞われていた。
そのナダルは、シングルスの初戦となる2回戦は現地水曜日に予定されているが、シングルスに先駆けて火曜日にモナコと組んだダブルスの1回戦に登場する。その1回戦では第2シードのF・チェルマク(チェコ共和国)/ L・ドロウィー(チェコ共和国)組と顔を合わせる。
(翻訳・記事/弓削忠則)
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