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ウィンブルドンが開幕し、日本勢の先陣を切って、森田あゆみ(日本)が登場し、J・ガイドソバ(オーストラリア)を6-4, 6-3で破って2回戦に進出した。森田は、前哨戦のWTAバーミンガム大会で、腰を痛めていたが、4日間休んで完治させてからウインブルドンに向けて良い調整ができたという。
「イーストボーンも欠場しましたが、その分しっかり練習とトレーニングができた。(勝利後特にガッツポーズをしなかったが)終わってホッとした。今日勝ててよかった。」
森田は、第1セット第4ゲームで、ラリーの主導権を握って、ガイドソバのミスを誘いブレークに成功した。森田の5-3第9ゲームでは、サービスキープができなかった森田だったが、第10ゲームで30-40としてセットポイントをつかむと、得意のフォアストロークをダウンザラインに決めてセットを先取した。
第2セットでは、森田が3-0とリードした場面で、ガイドソバがメディカルタイムアウトを取った。昨年は同じような展開でリードしながら、逆転を許して苦い思いをしたが、今回は一度流れがガイドソバに傾きそうになったが、森田が見事に乗り切り、2年ぶりの初戦突破を果たした。
「昨年をちょっと思い出しました(苦笑)。嫌な流れはあったけど、落ち着いていたので大丈夫でした。昨年の経験があったからこそ、今年は冷静にいられたんだと思うので、昨年の負けは無駄じゃなかった。」(森田)
一方、ラッキールーザーとして本戦出場を果たした土居美咲(日本)だったが、A・ルス(オランダ)に5-7, 3-6で敗れた。土居は、第1セット5-4、第10ゲームでサービングフォーセットを迎えていたが取り切れず、逆転を許して5-7でセットを先取された。
「ファーストは、チャンスがありながら取れなかったので、そこが取れていれば……。彼女(ルス)も左利きで、やりづらかった。特に、ワイドへのサーブは曲がってきて打ちづらかった。ミスが出て自分が思い描くようにはできなかった。」(土居)
第2セットは、土居が先にブレークにするものの、リズムに乗り切れずミスを多く犯した。土居は第3ゲームから5ゲームを連取される場面もあり、結局第2セットもルスに取られて初戦で姿を消した。
2回戦で森田は、第30シードのS・ポン(中国)との対戦が決まった。
「グランドスラムでの1勝は大きい。いい流れを後半のシーズンに作るために、今の自分にはきっかけが必要。次の試合もいいテニスをして、いい流れをつくっていけるようにしたい。」森田は、ウインブルドンでグランドスラムデビューを果たし、初勝利も挙げた。その思い出の地で、再浮上のきっかけをつかみたいところだ。
(文・写真/神 仁司)
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