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男子テニスツアーのマスターズ大会であるソニー・エリクソン・オープン男子（アメリカ/マイアミ、賞金総額３９７万３０５０ドル、ハード）は２２日、シングルス１回戦残り１６試合が行われ、アメリカ男子期待の若手で主催者推薦で出場のＲ・ハリソン（アメリカ）がＰ・スタラーチェ（イタリア）に6-7 (6-8), 6-4, 6-4の逆転で勝利、２回戦で第３シードのＲ・フェデラー（スイス）の胸を借りる。

若干１９歳のハリソンは、先月アメリカはサンノゼ大会では今季初のベスト４入りを果たすなど昨年から好調で、低迷していると言われているアメリカ男子期待の若手。世界ランク７３位のハリソンは同７０位のスタラーチェに第１セットはタイブレークの接戦の末に奪われてしまう。

しかし第２セット以降、１度もスタラーチェにブレークを許さず、各セットで１度ずつブレークを奪うと２時間２２分の接戦の末に勝利。今大会では３年連続となる主催者推薦での本戦入りだったが、初めて勝利を飾った。

「成長して大人になったと思えるのは、プレーが上手く行かなかった時に、フラストレーションを溜めるより今やらなければならない事に集中出来るようになった事です。試合中に物事をどう処理するかを学んでいるのです。“今のポイントで思うように決められなくても、トライし続けよう。くよくよしないで、状況が好転するために努力を続けている事をしっかり確認しよう”と言い聞かせているのです。」とハリソンは、自身の成長を実感してしていた。

ハリソンは２回戦で、世界ランク３位で第３シードのフェデラーと対戦する。今大会ではシード選手３２名全員が１回戦が免除されているため、２回戦からの登場となっている。

ＡＴＰツアー最長身となる２０８ｃｍのＩ・カルロビッチ（クロアチア）は、その長身を生かしたサーブで２７本ものサービスエースを叩き出し、Ｌ・クボット（ポーランド）を6-3, 6-7 (2-7), 7-6 (7-2)の３時間０２分の接戦を制した。

第１セットでは、２度握られたブレークポイントをしのいだカルロビッチが、クボットから１度ブレークを奪いそのセットを先取。第２セットでカルロビッチは、サーブの調子を上げたクボットからブレークが奪えず、そのセットをタイブレークの末に奪われてしまう。

勝敗を決める第３セットは両者譲らず、第９ゲームで先にクボットがブレークに成功し５ー４とリードしてサービング・フォー・マッチを迎えたものの、カルロビッチにすかさずブレークバックされてしまい、このセットもタイブレークへ。そのタイブレークでは、終始主導権を握ったカルロビッチが３時間を越える死闘を制した。

この試合でカルロビッチは、第１セットでは９本、第２セットでは７本、第３セットでは１１本と、クボットの４本に対して２７本ものサービスエースを記録するなど、最大の武器であるサーブで勝利を呼び込んだ。カルロビッチは第１１シードのＪ・Ｍ・デル=ポトロ（アルゼンチン）と２回戦で戦う。

また、２００６年の全豪オープン準優勝者で元世界ランク８位のＭ・バグダティス（キプロス）は、Ｌ・メイヤー（アルゼンチン）を6-1, 6-4のストレートで下し、２回戦では世界ランク１位で第１シードのＮ・ジョコビッチ（セルビア）と対戦することになった。

この日の試合でバグダティスは、第１セットではメイヤーのサーブを２度ブレークし１ゲームしか与えずあっさり先取する。第２セットでは出だし２ゲームでブレークし合ったが、このセットだけで５本のダブルフォルトを犯したメイヤーから第５ゲームでブレークを奪ったバグダティスが、その後の自身のサーブをしっかりキープして１時間２２分で勝利を決めた。

その他の試合結果は以下の通り。

Ａ・ラモス（スペイン） ○-× Ｓ・ボレッリ（イタリア）, 6-3, 6-1
Ｓ・ブブカ ○-× Ｅ・ガルビス（ラトビア）, 6-4, 6-4
Ｆ・ダンチェビッチ（カナダ） ○-× Ｊ・シャーディ（フランス）, 7-5, 7-6 (7-0)
Ｄ・ゴファン ○-× Ｄ・ヤング（アメリカ）, 7-5, 6-4
Ｂ・パウ（ドイツ） ○-× Ｃ・ベルロク（アルゼンチン）, 6-4, 6-2
Ｇ・ガルシア=ロペス（スペイン） ○-× Ｒ・ラム（アメリカ）, 6-4, 7-6 (9-7)
Ｉ・クニツィン（ロシア） ○-× Ｊ・レヴィン（アメリカ）, 7-6 (10-8), 7-6 (7-3)
Ｃ・Ｍ・ステベ（ドイツ） ○-× Ｆ・チポッラ（イタリア）, 6-3, 7-5
Ｂ・ベッカー（ドイツ） ○-× Ｏ・ロクス（ベルギー）, 5-7, 6-3, 6-2
Ｂ・トミック（オーストラリア） ○-× Ｓ・スタコフスキ（ウクライナ）, 7-6 (7-4), 6-3
Ｇ・ミュラー（ルクセンブルグ） ○-× Ａ・ボゴモロフJR（アメリカ）, 5-7, 6-4, 7-6 (7-5)
ルー・イェンスン（台湾） ○-× Ｊ・ニエミネン（フィンランド）, 6-4, 6-3
Ｓ・クエリー（アメリカ） ○-× Ｍ・エブデン（オーストラリア）, 6-1, 5-7, 7-5

今大会の優勝賞金は６５万９７７５ドル。