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テニスのグランドスラムであるUSオープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード)は大会13日目の11日、男子シングルス準決勝が行われ、第3シードのN・ジョコビッチ(セルビア)(セルビア)が第2シードのR・フェデラー(スイス)(スイス)を5-7, 6-1, 5-7, 6-2, 7-5のフルセットで破り、2007年以来となる決勝進出を果たした。
ファイナルセットでは2本のマッチポイントがありながらも、7年連続となる決勝進出を逃したフェデラーは「いつもと同じ気持ちだよ。最後は燃え尽きたような気持ちだったよ。もしかしたら運だったのかもしれないし、彼が良いプレーだったかも知れない。もしかしたら正しいショットの選択をしなかったのかもしれないし、彼がそうだったのかも知れない。」と、試合を振り返った。
さらにフェデラーは「マッチポイントがありながら試合に負けると、コートに何かを忘れた気持ちになる。でも決勝じゃなかったから、決勝で負けたときよりもガッカリしていないよ。」と付け加えた。
今大会では過去3年連続でフェデラーに敗れていたが、4年目にして勝利することができたジョコビッチは、決勝で第1シードのR・ナダル(スペイン)とタイトルを争うこととなった。ナダルは先に行われた試合で、第7シードのM・ヨージニ(ロシア)を6-2, 6-3, 6-4で下し、自身初となる今大会の決勝へ進出している。
今大会では2004年から2008年まで5連覇を達成していたフェデラーであったが、この日はリードするたびにジョコビッチに追いつかれたばかりか、ファイナルセットであった2本のマッチポイントでも試合を決められなかった。
2008年の全豪オープン覇者であるジョコビッチは「いつも思い出すことになる試合になるだろう。」と、ジョコビッチは感慨深く試合についてコメントしている。
センターコートに詰め掛けた観客の多くは、フェデラーとナダルが決勝で対戦することを期待していた。なぜなら、フェデラーとナダルは通算7回もグランドスラムの決勝で対戦を行っているが、今大会では決勝はおろか、1度も対戦したことがないからだ。
またフェデラーにとって、グランドスラムで1大会しか決勝に進めなかったのは2003年以来のこととなる。「もっと練習してグランドスラムの決勝まで勝ち進むモチベーションを満たしてくれるだろう。自分は良いプレーをしていたと感じているし、明日の決勝に進む資格もあると思う。」
今大会は他のグランドスラムと違い、準決勝と決勝の間に休養日が設けられていない。そのため、フェデラーと3時間44分もの試合を行ったジョコビッチは、ナダルと比べて体力的に厳しい状況となった。
「疲れたよ。これに関しては隠すことはないね。」とジョコビッチ。「4セットだったらOKだったんだけど、5セットになると精神的にも肉体的にも厳しいものになる。すごく消耗させられた。」
しかし、決勝が行われる予定に日曜日の降水確率が50%と聞かされると、大きく目を開いて「雨乞いの儀式とかは知らないけど、延期はすごく助かるよ。」と、両手を組みながら答えた。
お互いにセットを分け合い突入したファイナルセット、両者は一歩も譲ることなくサービスキープを続けて迎えた第10ゲーム、フェデラーに4-5とされたジョコビッチはブレークポイントを握られる。最初のピンチをスイングボレーで切り抜けたジョコビッチは、2本目のピンチではフォアハンドのウィナーを決め何とかキープすると、続く第11ゲームでこのセット唯一のブレークに成功する。
サービング・フォー・ザ・マッチとなった第12ゲーム、ジョコビッチはまたしてもフェデラーにブレークポイントを握られるが、ここはフェデラーがフォアハンドをエラーすると、1本目のマッチポイントでフェデラーのフォアハンドがサイドラインを割りゲームセット。最後のラリーは22本にも及んだ。
試合後のオンコートインタビューでジョコビッチは「今の気持ちはとても言い表すことは出来ません。あと1ポイントで負けるところから逆転できました。」と喜びを語った。
ナダルと通算22度目の対戦に臨むジョコビッチは「正直に言うと、マッチポイントでは目を閉じて、出来るだけ速くフォアハンドを打っただけでした。インだったらインだし、もしアウトだとしても、またフェデラーに負けただけのこと。何とかカムバックできました。とてもラッキーだったね。」と、絶体絶命のピンチを切り抜けた方法を明かした。
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