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男子テニスツアーのクレムリン・カップ男子(ロシア/モスクワ、賞金総額108万500ドル、ハード)は、20日にシングルス1回戦9試合が行われ、第2シードのV・ハネスク(ルーマニア)、第4シードのI・アンドレエフ(ロシア)と上位シード勢が敗れる波乱が起きた。
その波乱を演じたのはW・オディスニク(アメリカ)で、ハネスクを5-7, 7-5, 6-4の逆転で下し、この日一番の番狂わせを演じた。世界ランク31位のハネスクは、第2セットの第10ゲームで1度マッチポイントを握るが取り切れず、同91位のオディスニクに逆転を許してしまった。
先週の上海マスターズでは1回戦でR・ソデルリング(スウェーデン)に敗れていたハネスクは「上海よりコートが遅くて、それに慣れるのに苦労した。ここしばらくは、1回戦負けが続いているから、ちょっと自信を無くしているんだ。」と、サーフェスに苦しみ、自信も無くしているようだった。
勝ったオディスニクは「試合中、波が行ったり来たりしたよ。第1セットは2度のブレークに成功したにも関わらず先取できなかったけど、戦い続けたのさ。精神的に強かったと思うし、試合中彼(ハネスク)にしっかり付いて行けたんだ。」と勝因を分析していた。オディスニクは2回戦で、F・フォニュイーニ(イタリア)を6-4, 5-7, 6-4で下した予選勝者のM・ククシュキンと対戦する。
もう一つの番狂わせを演じたR・ジネプリ(アメリカ)は、アンドレエフを6-3, 6-7 (9-11), 7-6 (7-1)と2時間32分の接戦の末に下して2回戦進出を決めた。両者譲らぬ展開となったこの試合は、第3セットのタイブレークを優位に進めたジネプリに軍配が上がった。2回戦ではM・グラノジェルス(スペイン)と顔を合わせる。グラノジェルスは予選勝者のN・キーファー(ドイツ)と対戦中、6-4, 1-0とリードしたところで、キーファーが腰の痛みを訴え棄権を申し入れての勝利だった。
その他、第6シードのJ・ティプサレビッチ(セルビア)はD・ケレラー(オーストリア)を6-4, 6-3で、今季限りでの引退を表明している第7シードのF・サントロ(フランス)は主催者推薦のA・クズネツォフ(アメリカ)を4-6, 6-2, 6-2の逆転で倒して順当に2回戦へ進んだ。しかし第8シードのM・バッサロ=アルグエッロ(アルゼンチン)はA・ゴルベフ(カザフスタン)に5-7, 3-6のストレートで敗れ、大会を後にした。
ティプサレビッチはC・ロクス(ベルギー)と、サントロは主催者推薦のM・ビリュコフを6-0, 6-2で下した予選勝者のS・スタコフスキ(ウクライナ)と、ゴルベフはD・イストミン(ウズベキスタン)と予選勝者のI・マルチェンコの勝者とそれぞれ2回戦で対戦する。
ロクスはこの日M・ジケル(フランス)を対戦中、7-5で第1セットを先取したところで、ジケルが喉の痛みを訴え棄権。労せず初戦突破を決めた。
今大会の優勝賞金は17万ドル。
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