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伝説のプレーヤー、B・ボルグ(スウェーデン)が、今年6月で50歳となるのを期に、ウィンブルドンで優勝した際の5つのトロフィーをオークションにかけることを発表した。
ボルグは1976年から80年まで5年連続ウィンブルドン優勝という偉業を成し遂げており、今回競売に出されるのはこのときのもの。
ツアーでは7000万ドル以上(現在の為替レートで約83億円)の賞金を獲得したとされているが、テニス以外そして2度の離婚など個人的な不運が重なり、今回の決定につながった模様。
これらトロフィーはロンドンのボナム・オークション・ハウスで競売にかけられる予定で、同時に1980年ウィンブルドン決勝でJ・マッケンロー(アメリカ)を破ったときに使ったラケットなど2本も売りに出されるとのこと。
「トロフィーを手放すのは心が痛むが、家族のためにも経済的な補強が必要だ。収集家や適した機関に手渡すにはいい機会だと思っている。」とボルグはその理由を説明した。
このニュースを聞いて、J・コナーズ(アメリカ)やA・アガシ(アメリカ)らが悲痛な面持ちでコメントしている。
1977年のウィンブルドン決勝でボルグとフルセットの末敗れ、翌年も同じく決勝で敗れたコナーズは、ボルグの栄光の背景にある「血と汗と涙」を誰よりも知っていると自他とも認める存在。
「せめてそのトロフィーはウィンブルドンが買って、博物館に収めて欲しい。そうすればいつかボルグが買い戻すこともできるかもしれないしね。」と参加中のインディアンウェルズで、コナーズは語った。
アガシも、「ウィンブルドンのトロフィーは勝ち取るためのもので、買うものではないんだ。ボルグの決断をとやかく言える立場にはないが、そのトロフィーがどっか分からない金持ちの手に渡ると考えただけで腹立たしくなる。ウィンブルドンは世界で一番偉大な大会なのに。」と半ば怒りを込めて語った。
「スポーツ界で一致団結して、それらのトロフィーが間違った所有者のものにならないようにすべきだ。僕は信頼できる人たちに一緒に買おうじゃないかと声をかけている。ウィンブルドンや、僕自身も当然その一員として加わるようにね。」
ウィンブルドンはこの件についてはまだコメントを発していない。ただ、その博物館が再建され来月にオープンする予定でもあり、テニス界からは伝説のトロフィーを保管するには最適な場所だとの声が上がっている。
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